のじゃロリ&ロリババァ vol.1感想
のじゃロリ&ロリババァ、ニッチなロリ集めたアンソロ発売

のじゃロリ&ロリババァアンソロジーに関して、思った所があるので感想をば。

「マゴに恋する5秒前」「捨猫神社」「魔女さんの日常」の三作品が、個人的な琴線に触れた、大変素敵な作品でございました。
というわけでさらさらっとレビュー的なものを。


「マゴに恋する5秒前」
読む前から、タイトルから滲み出るロリ婆的センスが素敵。
内容としては「謎の不老成分を偶然摂取してしまったから」という大雑把な設定のロリ婆が孫に対して、濃厚な孫ラブアタックをしかけるというシンプルなロリ婆作品。
大雑把とは言えロリ婆たる理由を作品内で説明していたり、孫ラブアタックが抱きつきから始まり、これ食えこれも美味いぞと料理を次々に出す婆的な孫の溺愛っぷりを描くという、実に丁寧な作り。
こしこしあんあんを狙ってたりもしつつなぐらいなんで、大婆様好きであれば、この「マゴに恋する5秒前」だけで十分購入するに値すると思えるほど、ロリババァアンソロジーという一冊の本に含まれるロリ婆臭を一気に引き上げていますね。大変良いです。 買って良かったです本当に。

「捨猫神社」
空きビルの屋上にある神社には猫の神様がいて、捨て猫を可愛がってくれる……という噂を聞いて猫を捨てにきた少年二人の行動に対する神様の対応、想いを描いた、以外と少ないページ数の割にお話の軸がよく出来ている作品。
絵柄的にも大変可愛らしいロリ婆でありながら、神という存在の持つ畏れと、人間に対する慈しみをバランス良く描いており、芯のあるロリ婆作品でございました。

「魔女さんの日常」
魔女狩りの時代? から現代に飛ばされてきた魔女さんは、魔力を失い身体が縮んでしまいましたが、ひとまずアパートの管理人をしながら力を取り戻し、元の世界に戻る事を夢見ているのでした。
という感じの導入が最初に書いてあって大変わかりやすいですね。魔力を使うと縮む身体という設定が良かった(小並感
アパートの住人と思われる兄妹との関係性はそこまで描かれてはいないものの、兄はあからさまにちっこい管理人さんに対してただの少女としての認識を抱いており、
その点から考えても、野望を抱いて四苦八苦する魔女さんを微笑ましく眺めていられる感じの連載作品として続けやすそうで、vol.2とかでも魔女さんには活躍していただきたいと思います。
アパートという舞台も、今後も魔女さんと係る色々なキャラクターを出していけそうで、大変やりやすそうだと思います。


以上三作品、並べてみると「捨猫神社」はしっかりとロリ婆ではあるんだけど、孫、ないしはそれに相当するような、庇護する対象との掛け合いが無いためあっさりめな感じ。
最初の少年達はすぐ逃げてしまうため、掛け合いの対象としては迅呂という化け猫と、神様の管理局? な天狗さんであり、関係としては友人、ビジネスって感じで、残念ながらロリ婆の魅力を十二分に引き出す相手とはなり得ない。

その点「マゴに恋する5秒前」は、とにかくマゴの性格がロリ婆を魅力を引き出すテンプレとも言えるほどよく出来ている。
ばあちゃんからの孫ラブに危険や鬱陶しさを感じつつも、それを無碍に出来ないし、婆ちゃんも爺さんを無くして寂しい想いをしているのかもしれない……という部分で受け入れてしまい、孫ラブを助長させてしまう辺りお前も婆ちゃん好きだろ畜生良いぞもっとやれ!
という感じで大変ロリ婆の魅力に繋がっており、登場人物がばあちゃんとマゴの二人だけでも完全に成立しているのは見事。可愛いは正義。

「魔女さんの日常」の登場人物としては、魔女さんと兄妹の関係性に関して、ロリ婆からの庇護や慕情といったものは特になく、ほぼ対等。ですが、その対等となる対象が妹というロリであり、そこに魔力を失い縮んでしまった魔女という要素を付加することで、見事にロリ婆を表現しているのが素晴らしい。
あと、なんだかんだ言ってアパートの管理人という、アパートの主という要素をさり気なく盛り込んでいる辺りもわかっている感じがしますね。


そんな感じで、ロリ婆作品はどれもしっかりとロリ婆しており大変満足な出来でした。正直、全部のじゃロリじゃねえか畜生クソが! と発狂する可能性も考えていただけにこれは嬉しい。
表紙でちょっと……と躊躇っているロリ婆好きの皆様も、是非購入することをオススメしたい。ってか本当にこれちょっと表紙で損してる感あってもったいないよ!


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