Night Wizard The2ndEditionリプレイ「猫に変わりしモノたち」

Night Wizard The2ndEditionリプレイ「猫に変わりしモノたち」



◆目次
はじめに
オープニングフェイズ
ミドルフェイズ前半
バトル
ミドルフェイズ後半
クライマックスフェイズ
クライマックスバトル
エンディングフェイズ


はじめに。

 Night Wizard The2ndEditionとは、『ファー・ジ・アース』という現代社会に似た世界を守るため、魔法の力を扱う『ウィザード』が、世界を侵食する『エミュレイター』と呼ばれる敵と戦っている……と言った世界観を持つ、TRPGと呼ばれるジャンルに属するゲームです。
ちなみに、この『ウィザード』や『エミュレイター』といった存在は、この手のお話でよくあるように一般人には秘密。人々の知らないところで世界は狙われている―――のです。

 そしてTRPGとは、参加者同士の会話と、ルールブックに記載されたルールに従って進行するゲームです。基本的には複数人のプレイヤーが、それぞれ一体ずつのキャラクターを担当し、一人のゲームマスターと呼ばれる進行役が用意したシナリオ(連続失踪事件を解決する、大切な人を助けるなどの大まかなゲーム内容を記したもの)の中でキャラクターを動かし、演じて遊んで行くゲームです。

 しかし、演劇などとは違い、ゲームマスターの用意したシナリオは事前にプレイヤーには伝えられないので、全てが全てシナリオ通りに物語は進みません。プレイヤーはゲームマスターの提示した状況に応じて、即興で対応していくのです。更に、プレイヤーの選択した行動も、キャラクターの能力値とサイコロの出目で判断し、時には成功し、時には失敗することもあります。
 このため、遊んでから振り返ってみると、まるで事実は小説より奇なり、を地で行く物語が自然と生まれるというのが、TRPGの面白いところです。

 そしてリプレイというもの、これはゲームで遊んだ様子を小説のように書き起こしたもので、今開いているページに書かれている文章がそれです。これを読めばTRPGの雰囲気や楽しさが少しは伝わるかと思います。
 というわけで、説明はこれぐらいにして……四人の個性豊かな"夜闇の魔法使い"の物語、最後までお付き合いくだされば幸いです。

※太字で書かれている文章にカーソルを合わせると、GMによる独断と偏見が混じった注釈文が浮き上がります



―――今回予告

二足歩行で歩く猫やバスを利用する猫。
まるで人間であると主張するかのような不思議な猫が街に溢れていた。
それでも街は、いつも通りの平和な日常が繰り返されていた―――

Night Wizard The2ndEdition
『猫に変わりしモノたち』
紅き月が昇るとき、猫の集会が開かれる

※なお、これはあくまでも予告であり、本編とは異なる可能性があることをあらかじめご了承下さい

PL3: にゃおー!
PL1: にゃーん。
PL2: 日常の侵食。常識の崩壊。NWだなー。
GM: にゃごー! というわけで、今回のシナリオはこんな感じです。続いて、どういう経緯で事件に関わったのかを示すシナリオハンドアウトというものを提示しますので、さくっと選んでキャラクター作成をお願いします〜。

PC1用ハンドアウト コネクション:怪我を負った猫
推奨クラス:なし 推奨ワークス:なし
キミは平和な日常を生きるイノセントである。キミはいつもの帰り道、一匹の怪我を負った猫を見つけ、手当をすることにした。その夜、空には紅き月が昇っていた。

PL3: イノセントですね……ふふ……。
GM: とりあえず平和に生きていたのですが、猫を拾ったおかげで非日常ルート突入! って感じです。
PL1: 世間一般に言って、フラグが立ったってやつですね。
PL4: 清く正しい主人公ですな。
GM: なんだかんだ言っても流されてしま……おっと、人助けが好きな感じな、ストレートな主人公キャラだとやりやすいかと思われます。
PL2: 巻き込まれがたお人よし主人公ですね。
GM: 続いてPC2のハンドアウトです。

PC2用ハンドアウト コネクション:ヴァ=ゼオリオ
推奨クラス:なし 推奨ワークス:なし
キミは猫である。しかし、キミは夢の中で思い出す。人間としての記憶、ウィザードとして魔王ヴァ=ゼオリオを追っていたという記憶。だが、それでも―――キミは猫である。
※オープニングフェイズでは猫ですが、ミドルフェイズに入ってからは任意のタイミング、もしくはGMの指示により人間に戻れますので安心してください。

PL1: ストレートです!
PL2: なん……だと……人間になっちゃうのか……。
GM: あ、猫状態でも能力値が下がると言ったことはありませんよ。しばらくは猫であれこれすると楽しいと思いますよ。
PL1: 猫になって女の子に飛びつくアレですね。
PL4: やっぱり人間じゃないキャラクターは夢ですよ(キリッ
GM: 先に言ってしまいますが、PC1が拾う怪我を負った猫、というのはPC2ですので……PC1を少なからず導いてくれるように動いてくださると、ありがたいです。
PL2: 経験者向けですね
PL3: なるほど、猫に導かれるイノセント……あ、言葉は喋れるとか喋れないとかは、あるんでしょうか?
GM: ……ウィザードは念話的なもので話せます。一般人にはにゃーにゃー鳴いてるようにしか聴こえません。
PL4: ウィザードじゃあしょうがないな(何
PL1: つまりPC1は猫に話しかける危ない人ですね、わかります。
GM: とまぁ、それはさておき、続いてPC3でございます。

PC3用ハンドアウト コネクション:ベール=ゼファー
推奨クラス:落とし子or侵魔召喚師 推奨ワークス:ベル様の下僕
キミは魔王ベール=ゼファーと契約を交わし、力を得たベル様の下僕である。あるとき、キミはベル様と共に魔王ヴァ=ゼオリオの元へ訪れた。そこでキミが目を離した際にベル様は、小さな悲鳴を最後に猫の姿となっていた。

PL2あらまー
GM: えっとまぁ……見ての通り俺得な枠なのですが、なんやかんややってください。多分、一番自由に動けるキャラだと思います。
PL1: べるさまー!
GM: しかし、自由に動ける故に、他のPCと一緒に戦う事に関しては、理由をつけるのが難しいかもしれません。まぁ、ベル様への愛があれば問題ないでしょう、という俺思考で作っています。
PL3: これは楽しみな枠ですね。
GM: さて、それでは最後にPC4です。

PC4用ハンドアウト コネクション:アンゼロット
推奨クラス:なし 推奨ワークス:ロンギヌス
キミはアンゼロット直属の戦闘集団ロンギヌスの一員である。アンゼロットは、街で起きている奇妙な猫の噂に興味を示し、その調査をキミに命じた。そしてある夜、空に昇った紅い月を見ながら……ただの調査では無かったのだと気づいた。

GM: 推奨ワークスはロンギヌスとなっておりますが、よくアンゼロットに依頼される立場のウィザード、とかでも可です。
PL1: つまり結構ベテランなウィザードさんですね
GM: ですね、結構なベテランで、PC4はある程度パーティのまとめ役になれると良いかもしれませんね。
PL3: PC2と4が経験豊富枠っぽいのですね……。
GM: ですです。そこら辺考慮してハンドアウトを選んでいってくださいな!

 そんなわけで、あれやこれやと言い合いながらハンドアウトを選び、まったりとキャラクター作成を始めるプレイヤー達。

「なんか目覚めちゃったよ! 的な勘違い馬鹿っ子プレイとかやりやすいかなあと思いました」「侵魔召喚師ならどれがいいかな」「毛皮(輝明学園学生服相当)」「猫!猫!猫!」「自主性を尊重するまとめ役になりたいと思います(仕事しない宣言)」「た、体重! 体重とか書く欄がある……!」「我、ベル様の下僕ですから働きません」「フッ……今はまだ語れない」「吼えろ魔の剣! クーーーゲルシュライバーアアアア!」

……少しずつ出来上がっていくキャラクターを見ていると、GMにとってもシナリオが具体的にイメージしやすくなり、楽しくなってくる。そんなこんなでキャラクター作成が終わり、キャラクター紹介へと移る。

GM: では、まずはPC2からキャラ紹介をしてもらいましょう。
PL2→クロ: えー、アタシはクロ、齢八十九の黒猫だ。この年になるまで漫然と化け猫ライフを楽しんでいたのだけれど、ちょっとした事件があって前世の記憶とやらが蘇った。なんとアタシは、平安の世で陰陽師なぞをやっていたんだよ……!
GM: 平安の世の陰陽師ですか! と、あとはデータ的にどんな事が出来るのかざっとで良いのでお願いします。
クロ: スタイルクラスはヒーラー陰陽師。仲間の防御や魔防を一時的にブーストして、ダメージを減らすのが主な動きになります。
PL1: 陰陽師にゃんこ! かわいい!
クロ: にゃーん。
GM: あ、ちなみにその、前世の記憶の方はまだ朧気な感じでお願いします。ただ、ウィザードとしての力に関してははっきりと覚えてる。といった感じで。
クロ: 了解です。
GM: 他、何か言いたいことがあれば適当に。性格とかはどないな感じでしょう。
クロ: 姉御肌でいきます! あんまりこう、甘々な感じじゃないんだけど。「しょうがないねえ」って(笑)
PL1: よろしくお願いしまっす! い、色々と。
GM: では、黒猫のクロさんには色々と期待しておりますので、よろしくお願い致します。では、次はPC3、お願いします。
PL3→やいと: んっと、オレは遠見(とおみ)やいと。物心ついたときには猫と一緒に暮らしてた。なんかウィザードの才能がどうとか言われて、はわはわ言ってるねーちゃんにあれこれ教わったんだけど、オレは毎日猫と昼寝出来てりゃよかったんだ。
GM: なんというニーt……
やいと: ええと、そんなこんなで、そんならちょこっとだけ一緒に遊べば、ずーっと昼寝してて良いとか言う奴が現れて、いつの間にかそいつ、ベール=ゼファーの下僕になってたんだ。
クロ: うらやましい生活ですね!
やいと: データ的にはめちゃめちゃ攻撃系のキャスター侵魔召喚師です、細かいところは自分でもよくわからないです! アッ、一応年齢的には12のショタ盛りです。
PL4: ショタ盛り……なんて斬新な日本語か!
クロ: 12歳でその就業姿勢……(笑)
やいと: そんなわけでぐうたらに生きたいベル様の下僕をよろしくお願い致しますだ。
GM: ……忠誠心がいまいち不安ですね!
やいと: あんまり忠誠心はないですね。そこはベル様の奸計で乗せてくれないと……。
PL1: ベル様の魅力なら大丈夫!
GM: 大丈夫! というわけで、そんな感じなショタっ子に期待ですね! 続いてPC4お願いします!
PL4→セイリオス: 私の名はセイリオス・ヴィルヘルム・ベッセル。中世より続く由緒正しい騎士の家系――だったのだが。
GM: だったのだが……?
セイリオス: トチ狂ったご先祖が、魔女狩りの際に処刑対象である魔女に一目惚れしてしまい、一緒に逃げるという大事件をやらかしたので既に騎士の位はない! これがライフパスの裏切者です。
クロ: ロマンチックですねえ。
GM: なんという自然なライフパス回収(笑)
セイリオス: そんな破天荒なご先祖より、やや間違った騎士道を受け継いでひっそりと「魔女を守る騎士」として戦ってきたところをアンゼロット様に「世界を守る騎士の方がカッコよくね?(意訳)」と誘われてロンギヌスへ入り……世界の騎士となる事を決めたのだ……。
GM: 「世界……世界を守る騎士になっては見ませんか?」
セイリオス: 「私のような不肖の騎士が、そのような栄誉を……!」とか、カッコいいやり取りがあったのかもしれないが……放送ではカットされている。
GM: そこをカットするの!?
やいと: 二枚目シーンがカットされるタイプ……立ち位置がちょっと見えてきますね(笑)
セイリオス: データ的には物理防御に重点を置いたディフェンダー魔剣使いであります。1sq武器持ってるので、一応前衛の守りも、後衛の守りもこなせるかなーという思いがあり……あとキザな感じで。
GM: フッ……。
クロ: GMがキザになってどうするんですか(笑)
やいと: キザなのにカットされる(笑)
セイリオス: だが決まる事はほぼ無い……そう思っていただこう!
やいと: やいとは頭悪いので名前縮めて呼ぶ気がしますがおゆるしください!
セイリオス: フ、その程度であれば何の問題もないさ……もうカットがアイデンティティになってきた(笑)
GM: まだオープニングフェイズも始まってないのにカットされる……最速記録だ。
PL1: こ、ここは俺にまかせ(カット
セイリオス: ひどい!(笑)
クロ: せめて最後まで言わせてあげて!
GM: そんなセイリオス・ヴィルへルム・ベッっs(略)にご期待ください! ではでは、最後にPC1お願いします!
PL1→香穂: あっはい! 村瀬香穂です。輝明学園高等部に通う、至って普通の二年生。つつがなく目立たない感じで生きてきました。さりげなくオタクなのですがそれとなく隠して生きています。趣味は読書(ラノベ)
やいと: オタク女子高生!
香穂: こう、普通の若者が世界を救う! とかいうお話が大好きです! 大好きです! 大事なことなので二回言いました。
GM: 「あれ、村瀬さん何読んでるんですか?」
香穂: 「ちょっと、心理学の本を……」(ガサガサ
やいと: 隠してる隠してる(笑)
香穂: 多分カバーとかは違うのをつけてます。
やいと: 挿絵ページはちょっと丸め気味にして隠して読むんですよね(実話)
GM: ですよねー。
香穂: そんなわけで、友達も普通にいたり順風満帆な高校ライフを送っております。あっ、一応まだ目覚めてないのにあれですが、アタッカー勇者で能力的には攻撃オンリーです。困った子ですね!
セイリオス: そこはディフェンダーとヒーラーの頑張りどころで!
香穂: 明るくてバカですね! バカですね! 知力も一番低かった!
やいと: うわあバカの多いセッションになりそうだぞ。……ねーちゃんとは気が合いそうだな!
GM: 二度言いましたね! わかりました! ……クロ、頼みました。
クロ: そこはパーティーですから、弱いところはカバーしますとも。
GM: 弱いところ(笑)
やいと: 弱いところ……頭ですね、わかります。
GM: では、続いてPC間コネクションの決定です。PC1→PC2→PC3→PC4→PC1、という方向で関係を取得していただきます。ダイスを振って決定してくださいな。
クロ(ころころ)弟のように感じている、順当ですね。
香穂: 私からクロちゃんですね(ころころ)借りとな。
やいと: ネズミでもとってもらったんですかね。
香穂: ネズミもろた……!?
クロ: オープニングの後、いやってほど借りを作るんじゃないですかね!
香穂: じゃあいっぱい頼りにしてます!
やいと: (ころころ)……同志?
セイリオス: (ころころ)知り合い。なんて都合のいい関係か。
香穂: いつ知り合ったんだろう(笑)
やいと: 町中でキザに声をかけられたとか……でもそのシーンはカットで(笑)
セイリオス: そうなるとナンパして断られた、みたいな知り合いに(笑)
香穂: とりあえずウィザード云々は知らなくて、普通のなんかキザな人と……私も名前を覚えられなくて、べっちゃんって呼んでるわけですね。
セイリオス: べっちゃん……だと……。
やいと: べっちゃん……。
GM: べっちゃんべっちゃん。
香穂: なんだか足音みたいですね……ひどい音でした。
GM: ……と、さてさて、じゃあ一応コネクションの確認のために、誰に何を取ったかもう一度言ってもらえますか。
香穂: PC1、香穂→クロちゃん、借りです。なんやら色々借りが出来るみたいです。
クロ: PC2、クロ→やいと、弟妹。弟のように思っています。
やいと: PC3、やいと→セイリオス、同志。なんか……同志のようです。
セイリオス: PC4、セイリオス→香穂、知り合いです。
GM: ありがとうございます〜。というわけで、次はクリティカルとファンブルの値を決めましょう。ジャッジの際、通常は能力値に六面体のダイスを二個振った出目を足して達成値を算出するのですが、クリティカルした場合10の目が出たものとして扱い、更に振り足す事が出来ます。
香穂:ふむふむ……。
GM: 逆にファンブルは、能力値に-10された値が達成値として算出されてしまいます。要するにクリティカルが出たらとても良い結果、ファンブルが出たらとても悪い結果と考えてくださいな。
クロ: 他のゲームだと、ダイスが二個とも1でファンブル、二つとも6でクリティカル。いわゆる1ゾロと6ゾロなものが多いけど、このゲームはセッション開始時に決めるのですよね。
GM: ですです。ちなみにGMの操るNPCは、クリティカル値が10のファンブル値が5です。
クロ: では……(ころころ)おっとこれはすばらしい。修正なしでクリティカル7、ファンブルが12になります。
香穂: なんという期待最高値最低値……。じゃあ、私も……(ころころ)6と、4。
GM: あ。クロは変える必要は無いと思われますが、このように振って出た数をCF修正値と呼ばれる能力値……香穂は2あるので、クリティカルを1上げて7にして、ファンブルを1下げて3にする。もしくはファンブルを2下げて2にする。といった事が出来ます。
香穂: じゃあクリティカル7のファンブル3にしておきます。
やいと: オレもオレも〜(ころころ)8と10。じゃあ、クリティカル7のファンブル11にしようかな。
セイリオス: ではこちらも(ころころ)……ぶっふ。5と、6。
クロ: これは酷い。
セイリオス: とりあえずファンブルを4にして、出にくく……なると、いいなぁ……。
GM: では、最後に所持金をお願いします。2d6×10,000v.もらえます。この所持金は、セッション中にHPヒールポーションを買ったりなど出来ます。
クロ: 所持金……って、猫ですけど(ころころ)8マンエンデース。
香穂: (ころころ)7マンエーン。
セイリオス: (ころころ)……出目4の40,000v.。ジャッジだったらファンブルしてる(笑)
やいと: 金!(ころころ)50,000v.ですね!

 以上で実際のセッションに入る前の準備が終了となる。
 これにて完成した、今回の物語を紡ぐ四人のウィザードのデータを以下に示す。なお、特殊能力等の効果に関しては使用する際に注釈を行い、この場では割愛させていただく。

PC1:村瀬香穂 ワークス:学生 年齢:16 性別:女
出自:死亡 生活:口がうまい 属性:火・風
ウィザードクラス:勇者 スタイルクラス:アタッカー
CF修正値:2 プラーナ内包値:10 プラーナ開放力:4

筋力13 器用11 敏捷7 精神7 知力5 信仰5 知覚9 幸運6
命中13 回避11 攻撃33 防御15 魔導8 抵抗7 魔攻8 魔防8
耐久力29 魔法力17 行動値14 移動力2sq

特殊能力:物理攻撃力UP、ヒーロー、天運、覚醒、伝家の宝刀
魔法:なし
装備:ウィッチブレード、エネルギーブースター、輝明学園改造制服
所持品:幸運の宝石
コネクション:グィード・ボルジアへの腐れ縁、クロへの借り
クリティカル値:7 ファンブル値:3


PC2:クロ ワークス:飼い猫 年齢:89 性別:メス
出自:高貴な血筋 生活:美人の連れ合い 属性:天・天
ウィザードクラス:陰陽師 スタイルクラス:ヒーラー
CF修正値:4 プラーナ内包値:6 プラーナ開放力:4

筋力5 器用6 敏捷5 精神8 知力8 信仰12 知覚6 幸運13
命中8 回避7 攻撃5 防御13 魔導16 抵抗16 魔攻12 魔防20
耐久力17 魔法力29 行動値9 移動力2sq

特殊能力:蘇生の光、符術、結界符、代償軽減:付与魔法、伝家の宝刀
魔法:ディフェンスアップ、プリズムアップ、ヴァニシング、ヒール、キュア
装備:破魔弓、巫女服、レザージャケット
所持品:幸運の宝石、MPヒールポーション
コネクション:岡島伸一への保護者、やいとへの弟妹、ヴァ=ゼオリオ
クリティカル値:7 ファンブル値:12


PC3:遠見 やいと ワークス:ベル様の下僕 年齢:12 性別:男
出自:動物に育てられた 生活:ウィザード 属性:冥・虚
ウィザードクラス:侵魔召喚師 スタイルクラス:キャスター
CF修正値:2 プラーナ内包値:8 プラーナ開放力:2

筋力6 器用9 敏捷7 精神13 知力10 信仰4 知覚7 幸運7
命中8 回避8 攻撃7 防御8 魔導17 抵抗11 魔攻26 魔防12
耐久力17 魔法力19 行動値12 移動力2sq

特殊能力:魔法攻撃力UP、告発の男爵、魔笛の調べ、マジックマスタリー:虚、ファストキャスト
魔法:フォースブレイド、プリズムアップ
装備:ブレストプレート、ヴォーティカルショット、ディストーションブラスト
所持品:幸運の宝石、MPヒールポーション
コネクション:赤羽くれはへの兄姉、セイリオス・ヴィルへルム・ベッセルへの同志、ベール=ゼファー
クリティカル値:7 ファンブル値:11


PC4:セイリオス・ヴィルへルム・ベッセル ワークス:自称騎士 年齢:19 性別:男
出自:裏切り者 生活:神の恩恵 属性:火・冥
ウィザードクラス:魔剣使い スタイルクラス:ディフェンダー
CF修正値:2 プラーナ内包値:8 プラーナ開放力:2

筋力13 器用9 敏捷8 精神8 知力7 信仰5 知覚7 幸運6
命中12 回避9 攻撃27 防御33 魔導7 抵抗5 魔攻14 魔防14
耐久力31 魔法力13 行動値13 移動力2sq

特殊能力:物理防御力UP、カバーリング、ワイドカバー、魔器所持、護法剣、伝家の宝刀
魔法:フェザーウォーク、ヒール、マジックブレード、フライト
装備:薙刀、スターイーグル、防弾ベスト、ヘルメット、マジックシェル
所持品:幸運の宝石、MPヒールポーション
コネクション:リオン=グンタへの秘密、村瀬香穂への知り合い、アンゼロット
クリティカル値:5 ファンブル値:4


GM: では、そんなウィザード(候補含む)四人の物語がはじまります!
やいと: 猫バカセッションか……楽しくなってきましたね……。
クロ: はじまりまーす。
香穂: 宜しくおねがいしまーす!
セイリオス:よろしくお願いします……ッ!


―――Opening01・封印されし太古の魔王:遠見やいと

GM: 最初のオープニングフェイズはPC3のやいと。ハンドアウトに書いてあるように、ベルと一緒にヴァの元へ訪れる所からです。
やいと: オレだ! ヴァのことをすっかり忘れてましたね。
GM: キミだ! というわけで、魔王ベール=ゼファーと共に、魔王ヴァ=ゼオリオの元へ訪れるべく、裏界の何処とも知れぬ場所を歩いています。
やいと: 「なーどこ行くんだよー、寝かせろよー」って裏界か、そうだよね……ヴァがいるんだもんね……。
GM: 「アナタの役目は私の護衛よ、ちゃんと働きなさい」
やいと: 護衛……だと……。
GM: そんな二人に対して、雑魚エミュレイターが割と頻繁にちょっかい出してきたりしますね。ですがベルは自ら手を出さず、やいとに全て任せている。
やいと: 「うぜぇなー」とか言いつつちょちょいと。
GM: 「ほら、あっちにもいるわよ、ちゃんと働きなさい」
香穂: やいと君の口調が可愛い。
やいと: 「帰ったら猫とオレたちに牛乳だかんな、牛乳!」
クロ: 給料安いなあ(笑)
GM: 「それと昼寝、でしょ? わかってるわよ」
やいと: そんなやりとりしつつ切り捨てるよ! ベル様の護衛ってことはそれくらいの強さはあっていいんですよね?
GM: ですよー。
やいと: 「よっし、それさえ分かってりゃ働いてやるよ!」
GM: とまぁ、そんな感じで歩いていると、目の前にあからさまな、闇が広がっている。
やいと: 「なんだ、こりゃ……?」おや! 野性の血が警戒しているようです!
GM: その闇の中、両手両足を矢で打ち付けられ、更には符による封印がなされた魔王が浮かんでいる。その魔王は、金色の髪に褐色の肌を持ち、そのしなやかな肢体はヒョウを思わせる。
やいと: 「……!? おいッ、ベール=ゼファー……!?」
GM: 「なぁに?」
やいと: 「なぁに、って……あれ……」
クロ: 平然としてる。知ってて会いにきたのか。
GM: 「あれが、ヴァ=ゼオリオ、魔王の一人よ」
やいと: 「魔王、って、おまえとおんなじ?」
GM: 「そう……ただ、私より階級は下」
やいと: 「ふうん……弱いから、あんなんになってんのか? なんかちょっと……」
GM: 「そう、弱いからああなっているのよ。ただ、ちょっと面白いことを思いついたから目覚めてもらうわ」
やいと: 「面白いこと?」と、眉をしかめて。経験上、ろくなことをしなそうだなと思っている。
セイリオス: 部下にまで……(笑)
GM: 「そう、面白いことよ……フフ」そう言いながらベルがヴァの方に手を翳すと、矢や符は砂のように掻き消え、封印はいとも容易く壊された。すると、ヴァの身体はそのまま地面に落ちていく。
やいと: 「あっ……」と、一瞬駆け寄りかけて、足を止めます。
GM: では、そのまま地面にドサリ、と。
やいと: 「お、おい、おまえ……」
GM: だが、次の瞬間ムクリと起き上がり、周りを見渡してから、二人を見る。
やいと: うおおお、おきたー。
GM: 「お前は、ベール=ゼファー……と」怪訝そうに、やいとを睨む。
やいと: 「……オレは、やいと、だ」
GM: 「裏界に、ウィザード……だと?」やいとに殺気をぎゅんぎゅん。
やいと: うなじの毛を逆立ててベル様の隣にまで飛び退ります。
クロ: 動物みたいだ。
GM: 「私の下僕よ、アナタが眠っている間にウィザード達も色々と、ね
やいと: 「な、なんなんだよ、あいつ……? どんな知り合いなんだよ?」
GM: 「所で、アナタに頼みたい事があるのだけど」と言いつつ、やいとをそのままにヴァの元へ歩み寄る。
やいと: 「あっ、ちくしょー二人してオレんこと無視しやがって!」
GM: そして、一言二言交わしたあと、ベルがやいとの方を振り向く。
やいと: うおお聞こえなーい……。
GM: 「アナタはそこで大人しく待っていなさい」
やいと: 「ちょっ、こんなとこまで連れてきといて置いてけぼりかよ!?」
GM: 「すぐ済むわよ。お座りお座り」
香穂: 扱いが(笑)
やいと: 「ちぇっ、これだからてめーはっ」とか言いつつ習性で座ります。
GM: それから、ヴァと共に目の前に広がる闇の中に入っていく。
やいと: うおお、入って行っちゃった……。
GM: で、やいとにとっては何時間にも感じられる数分の時間が経った頃。
やいと: ちなみにその間は敵は来ないのですね?
GM: 周りに敵の気配はないですね。
やいと: ふむ……じゃあほんとにのの字書いてますね、の。
セイリオス: 多分「二人も強力な魔王が!」って事でびびっているのだろう。でもベル様一人だと狙われてる……ふしぎ!
GM: では突如。「ーーーーーーっ!」と、声にならないような悲鳴が闇の中から上がる。どうやらベルの方だ。
やいと: 「ベルっ!?」と思わず短く呼んで闇に駆け寄るよ!
GM: では、闇の中に入っていくとそこは無重力空間になっている。で、距離感はわからないけれども、ヴァがその腕の中に、すらりとした肢体に銀の毛をまとった猫を抱いているのが見える。
やいと: 「……? おい、ベール=ゼファーはどうしたんだ……?」と、くるくる回りながら(笑)
香穂: セリフはかっこいいのにー!(笑)
GM: 一方ヴァは微動だにしていませんね。
やいと: ちくしょうヴァがかっこよくなる! とりあえずヴァを基準にして、月衣の力で体勢立て直しておこう……。
GM: 「ベルは、これよ」と、言いながら、まっすぐにやいとの方に腕の中の猫を投げつける。
やいと: 「これ、って……うわあっ!? てめー猫を投げるとはっ……え、これ?」と、猫をキャッチして抱き上げます。
GM: そして、猫を受け取った瞬間、キミはふいに体に重力を感じる。長く長くどこかへ落ちて行くような感覚。
やいと: う、これは……ヴァはずっと距離感分からない感じで見えてるのかな?
GM: ヴァからはどんどんと離れていってるのがわかる。
やいと: おお……とりあえずベル様っぽい猫をしっかりと抱きかかえておきますね。猫は正義。
GM: で、しばらくすると強く体を打ち付ける感覚が。
やいと: うぐっ。と呻いて、辺りを見回すと……見覚えは?
GM: そこはどうやら、森の中らしい。見覚えはないけれども、ここが地上であることだけはわかる。
やいと: 「ってて……どこだよ、ここ? おまえ、大丈夫か?」と猫をね、猫を。

 そして、猫はやいとの腕の中に抱かれながら「にゃー」と鳴いた。


―――Opening02・しんかんとねことわたし:村瀬香穂

GM: では続いて、PC1のオープニングフェイズに入ります。
香穂: はっ、私だ!
GM: ちなみに、時系列的にはやいとのオープニングから数週間後、という感じです。
やいと: えっ。
セイリオス: ベル様、数週間猫のまんま……とな……。
香穂: やいと君どんだけ森をさまようの(笑)
やいと: まあ野性の血があるので生きてはいけると思いますが。ベル様は食通っぽいな(笑)
クロ: 安い猫缶だとぷいっとそっぽむかれるんですね。
GM: また後でやいとのシーンで尋ねますが、森から出ても問題ないですよ! ただ、ベル様が猫のまんまなので、裏界に戻るのは難しいかな……とだけ。とまぁ、そんな事がありつつも、香穂にとっては何の変哲もない、いつもの日常が続いていた。
香穂: 「あーもうまたテストー!? 出来るわけないよぅ!」
やいと: これは女子高生。
GM: 「最近テスト多いよねぇ……本当に大変」と、友人たちも香穂の言葉を聞いて愚痴をこぼす。時間としては、夕方のホームルームが終わった後って事でお願いします。
香穂: 「また明日ー! ばいばーい!」と、別れてから。「ああ、もうやだなあ、テストかあ……今日は折角、あのシリーズの新刊が出るのに!」とか、ぶつぶつ言いながら本屋にですね。
セイリオス: なんて清く正しいオタクスタイル(笑)
GM: では、本屋へ向かう途中。近道として割と人気の少ない道を通るのですが……。
やいと: ちっこい女子高生が、人気のない道とかあぶないわー……。
香穂: あれです、ばれないように人気のない道なのです。そしてこう、大好きなシリーズを思い浮かべて鼻歌なんか歌いながら……フンフフーン♪
GM: そう鼻歌交じりで歩いていると……ふと、道の真ん中に猫の姿が。
香穂: 「あれっ、猫……こんなところに。そこ居ると、車来て危ないよー?」とか言いながら近づきます。
GM: では、近づくとわかるのですが、その猫は何やら傷つき、弱っているというのがわかります。そして、香穂が近づいていくとその場にとさり、と。
香穂: とさり!? あわあわしながら病院に連れていこうか迷います。動物病院どこだっけ……とか思いながら。
GM: 動物病院は……香穂の家から徒歩十分程度の場所に、個人経営のものがあったりしますね。
香穂: じゃあ、場所を思い出したのでダッシュで向かいます。本屋は一時放置……。
GM: 本屋のことを忘れて、ではなく一時放置なのか……(笑)
香穂: 忘れないんです!
クロ: 筋金入りですね。
やいと: オタクにとって、発売日の本屋は何より価値があるというのに……ええ子やで(泣)
GM: では、急いで向かうと、動物病院の、ちょっと年のいった院長さんが出て来る。「おや、村瀬さんちのお嬢さんじゃないか、どうしたんだい、そんなに血相を変えて」
香穂: 「あっ先生!? この子さっき拾ったんだけど怪我してるの! 見てあげてー!!」とかいいながら、すっと猫を差し出しますよ。
GM: ではその猫を見ると、先生も血相を変えて。「これは大変だ! 車にでも引かれたのか……!」
クロ: そ、そんなに重症だったのか。
GM: 「妙子ー! 猫が車に引かれたみたいなんだ! すぐ来てくれ!」と、一緒に働いている奥さんを呼んで、治療室へ。
香穂: 私も一緒に治療室へ……ってあれ、入っていいのかな。
GM: 「香穂ちゃんはそこで待っててね! 絶対おばさんと、この人が助けてあげるから!」
セイリオス: なんて良い、動物病院なんだ……。
香穂:「妙子さん、お願いします……!」待合室で待ってますね。
GM: では、二十分ほど経ってから、妙子さんの方が出て来る。何とか一命は取り留めたようだ、と伝えてくれるよ。
香穂: 「よ、よかったあああ!」って近寄ります。
GM: 「本当に良かったねぇ! あの猫ちゃんが力強い子じゃなかったら死んでたかもしれないぐらいよ! だけど、まだ安静にしとかないとね」旦那さんの方と猫はまだ治療室の中ですね。
香穂: そんなにやばかったんだ……! じゃあ。「よかったねえー……」って、扉の向こうに語りかけるように言ってから、にこりと!
GM: 「香穂ちゃんがそうやって言ってくれればきっとすぐよくなるよ!」と、そうこうしていると時間はもう夜って感じですね。
香穂: 「あっもうこんな時間!」っと、帰ったほうがいいのかな。
GM: 「おや。もうこんな時間だし、香穂ちゃんもお家に帰りな。後のことは私たちに任せて、明日辺りにまた見に来てくれれば良いよ!」
香穂: 「また来ます!」って言ってから、本屋に寄ってあらためて帰路に。
GM: 本屋にはきっちり寄るんだ!(笑)
香穂: そこはこう、アイデンティティが……! あ。この時点で明日のテストのことは頭から抜け落ちてます。

 それはいつもの香穂の日常。だが、その裏で少しずつ、けれど確かな足音を響かせながら、非日常への扉は近づいているのであった。


―――Opening03・KnightWizard:セイリオス・ヴィルへルム・ベッセル

GM: 次はオープニングフェイズ3、PC4です。
セイリオス: はいさー。
GM: というわけで、キミはいつもの如く、アンゼロット宮殿に呼び出されていた。
セイリオス: 「お呼びでしょうか、アンゼロット様」と膝をつきましょう。
GM: 「よく来ました、セイリオス・ヴィルへルム・ベッセル。早速ですが任務です」
セイリオス: 「世界を守るための戦いであれば、望む所であります。今回は、どのような……?」
やいと: 普通にかっこいい。
GM: 「最近、街に二足歩行の猫がいる、といった妙な猫の噂があるのをご存じですか?」
セイリオス: 「ね、猫……ですか?」とくじかれたように。
GM: 「えぇ、猫です」
やいと: 任務に貴賤はありませんわ……べっちゃん。
セイリオス: 「二足歩行……となると聞いた事がありませんが。それが一体どのような……?」
GM: 「そう、二足歩行をする猫などおかしいと思いませんか? まだ確証は持てませんが、これはエミュレイターの仕業のような気がしてなりません」
やいと: 気がする任務か……。
GM: 「そこで、セイリオス・ヴィルヘルム・ベッセル」
セイリオス: 「はっ!」
GM: 「アナタにこの事件を調査し、必要とあればその解決を依頼します」
セイリオス: 「お任せください。事件の裏がいかなる物であろうと……騎士の名誉にかけて、解決してみせます!」
GM: 「その意気です。まだ敵がどういったものか、どれ程の規模かはわかりません。ですが、セイリオス・ヴィルヘルム・ベッセル……アナタならば、どのような敵が目の前に現れようとも、解決してくださると信じております」
セイリオス: 「勿体無いお言葉……」
香穂: すべてフルネーム、アンゼすごい……!
セイリオス: 逆にいじめ感があるぜ!(笑)
やいと: アンゼロット様どれが名前か分かって言ってるのかな……。
GM: 「そう、どんな敵が現れても。我々の手を煩わせず、速やかに解決してくださることを、期待しています」
香穂: 我々の手を煩わせずって、さりげなくひどいな!
クロ: いやこれは信頼の証ですよ!
GM: 「それでは行きなさい。セイリオス・ヴィルヘルム・ベッセル!」
セイリオス: 「ご期待に応えてみせましょう。『女性の頼みにNoと言うな』これが我が家に伝わる騎士道であります!」

 こうして、騎士の魔法使いは猫の集会へと赴いた。


―――Opening04・封印:クロ

GM: 最後のオープニングフェイズ4、PC2です!
クロ: はいな。
GM: アナタは気がつくと、可愛らしいケージの中で眠っていた。
クロ: (……?) はて、こんなかわいらしい寝床に入り込んだ覚えはないのだけれど。と顔を洗いながら周りの様子を伺ってみます。
GM: 今は夜のようで薄暗いのですが、周りにも同じようなケージの中で猫や犬、鳥などが眠っているのがわかります。
クロ: 起き上がってケージを前足でてしてしと軽く叩いてみようとします。鍵くらいはかかってるんだろうなー、と半ば諦めた感じで
GM: 軽く叩こうとするが、体が痛む。起き上がるも叩く前に、また倒れてしまう。
クロ: ありゃ。怪我をした前後の記憶はありますかね?
GM: では、その前後の記憶を探ろうと思案に沈んでいると、ふと、ケージの中から窓が見える事に気づく。そこから見える空には、真っ暗な夜の闇と真ん丸な月が縁どられている。そして、"遥か昔も"同じような真ん丸な月が見えていたな……と思い至る。
クロ: (あれはどこで見たんだったか……) 目を細めて月をにらみつけるようにしながら、痛む体をゆっくりと横たえる。
GM: では、体を横たえ月を見ていると、ぼんやりと思考の海を漂い始める……あの日、キミ達は、紅い月の光の下、一体の魔王と対峙していた……。というわけで、回想シーン。さっそくですが人間形態の出番ですよ!
クロ: (そう、信頼できる仲間と一緒に、強大な敵に立ち向かって……) はて、と首をかしげます。その時、どうしてアタシは両の手に符を握り締めるなんてことができたんだったか……?
GM: 「ぼさっとするな! 符を投げろ!」と、仲間の声が聴こえてくる。
クロ: ぱちくりとまばたきをして、見つめる自らの前足が褐色に焼けた人間の腕と重なって視える。「す、すまない!」
GM: そして、気がつくと目の前には金髪褐色肌の魔王が立っており、周りには三人の人間が共に立っている。
やいと: おや、この魔王は……。
GM: 「来るぞ! 結界を頼む!」
クロ: 「あ、ああ……任せておけ!」長い黒髪を後ろにはらい、慣れ親しんだ祝詞を口ずさみます。どこでどうやって覚えたものだったか……思い出せないながらも自分はそれを知っている。
GM: 「人間どもが……くっ」と、目の前の魔王が呻く。
クロ: 「アタシの結界は歯ごたえがあるよ!」
GM: 「よし! 今だ! うおおおおお!」と、大剣を持った男が目の前の魔王を叩く! それに合わせて、杖を手に持つ女性が「今よ! その破魔弓で封印を!」
クロ: 「――臨、兵、闘、者、皆、陣、列、前、行!」刀印で九字を切り、指爪が弾け血が噴き出るのを厭わず瞬時にして限界まで引き絞った弓を解き放つ!「こいつは渡し賃だ、もっていきな!」
GM: 「くっ、我が! 我がウィザード等に、封印される、だ……と……!」
クロ: 「急急如律令、勅……!」
GM: そして、キミがプラーナを注ぎこむと、目の前の魔王から力が失われて行くのを感じる……だが、同時にキミの体へとナニか嫌なものが流れ込んでくるのも感じる。
クロ: 「やったか……!?」お約束を!
GM: 「あぁ……やったんだ、俺たちは魔王を倒した」と、盾を構えたままの男が言い。「ヒャッホーウ!」と、大剣を持った男が吠える。
やいと: ヒャッホーウ(笑)
セイリオス: 一人テンション高過ぎるのがいる(笑)
GM: 「……アナタがいなかったらこの任務、成功しなかったわ。ありがとう」傍らに立つ、杖を持った女性の声が聞こえる。
クロ: 「あ、ああ、そういってくれると無理やりついてきた甲斐があったってもんだ」魔王撃退の喜びに沸く仲間たちに水をさすのも、と思い、胸騒ぎを飲み込みながら頷いた。
GM: そう頷いた直後……キミの視界は暗転して行く。
やいと: 時は流れ……猫――。
クロ: 合ってるけど……(笑)
GM: そう、そしてもう一度目を覚ますと、キミの体は猫だった。しかし、確実にその記憶はキミ自身のものであると感じることが出来た。
クロ: 徐々に「自分」を思い出し、身につけた術を反芻しながら、(アタシは……いやしかし、いったいどうして今になって……?)

 クロはもう一度窓を見上げる。そこから見える空には、真っ暗な夜の闇と―――真ん丸な赤い月が縁どられていた……。


―――Middle01・魔王猫を連れて:遠見やいと

GM: ミドルフェイズに入ります。最初のシーンプレイヤーはやいとで。森に落とされたシーンから始めたいと思います。他PCは登場不可でお願いします。
やいと: おや! またオレのようです!
GM: キミのようです! というわけで、少し時間は遡り、キミは森の中に降り立ったわけですが、その後何をやっていましたかね。
やいと: とりあえず見覚えがあるところに出ないかうろうろしていました……風の匂いとか辿って森を出る方向かな。あ、ベル猫は置いておくとついてこないので抱っこして歩いていますね。
GM: そうだね、森は歩けば簡単に出られる。で、そうだね……じゃあ、知覚で判定してください。目標値は13です。
やいと: 知覚7だから……(ころころ)出目6で丁度13。
GM: では、やいとは野生の勘をフル活用して森を抜け、見知った場所……どこかありますかね。
やいと: 主に雑木林とか川原とかですね。多分巣に猫たちが待っているんじゃないかと。とにかく巣に帰る習性があると思います。
香穂: すごく……野生です……。
GM: では、キミが巣に帰ろうとすると紅い月が昇り、辺りに低級エミュレイターの気配を感じる。
やいと: 「うおっ、月紅いぞ!」とか言いつつ猫の顔色を窺ってみます。持ってる方の。
GM: ベル猫は割と平然な様子で、辺りをキョロキョロしている。
やいと: 「のんきな顔しやがって……おまえ、ほんとにベール=ゼファーなのかよ……?」と言いつつ頭の上に載せて。やや戦闘態勢で辺りを警戒します。
GM: それにはにゃー、とだけ応えて、頭の上に収まる。
やいと:……こいつほんとに猫なんじゃ。
GM: しばらくすると、辺りから現れたエミュレイターが「グヘヘヘヘ、何やらその猫からいい匂いがするぜー! ヒャッハー!」と襲いかかってくる。
やいと: うわあ。すごく……変態です……。
GM: どうやら、単純にベルの魔力とかに吸い寄せられて現れた雑魚のようです。
やいと: 「こいつは天下の大魔王ベール=ゼファー様……かもしれねーんだぞ!」とか言いつつ魔法で切り捨てたい年頃。
GM: んでは、こう……気合を入れてばったばったと切り捨てようとする。が……その魔法の威力は想像していたよりも遥かに弱く、低級エミュレイターをひるませる程度の効果しか現れなかった。
やいと: 「なっ……?」と、手のひらを見て息を呑むよ。
セイリオス: む……これは雲行きが怪しげに。
GM: 「へ、へへっ、驚かせやがって……何が大魔王ベール=ゼファー様だ! その名を出したらビビルとでも思っていやがるのか小僧ー!」
やいと: 「実際ビビってただろてめー!」とか言いつつも、とりあえず様子を見る為にスタコラサッサする! 野生動物に変なプライドとかはないのだ!
GM: では、追ってくるエミュレイターを振り切り……気がつけば、またもや見知らぬ場所に出ていた。
やいと: 「す、住処にも帰れやしねー……」と、荒い息を鎮めつつ辺りを見回して、ついでにベル猫を頭から下ろす。
GM: 相変わらずベル猫はにゃー、と呑気に鳴くのみであった。
やいと: あ。そういえばやいとも、ベルの魔力の気配とかはこの猫から感じられるんですかね?
GM: そうだね……いつもはベルの魔力を少なからず力として借りていたやいとにはわかるのだが、魔力の気配は感じるけれども、そこから供給される魔力はゼロだ。
やいと: ああ、なるほどそういう……。ベル様完璧に封印されちゃってるよ……。
GM: と、そんな低級エミュレイターの襲撃を何度か受けつつも、やいとはしばらく逃亡生活を続けていた。しかし……そんな逃亡生活も、そろそろ終わりが近づいているのだろうか。
やいと: 何週間も逃げまわってたのか……(笑)
GM: キミは今、何処とも知れぬとある街の、動物病院の看板が掲げられている建物の前で、数多くのエミュレイターに囲まれているのであった。
香穂:ここはあきらかに……。
やいと: 「お、おまえがいつまで立っても元に戻んねーから、このザマだよ……」

 愚痴をこぼした所で、猫が力を貸してくれるわけもなく……いつものようにその猫は「にゃー」と一声鳴いた。


―――Middle02・非日常への扉:村瀬香穂

GM: ではでは、続いて香穂のシーンでございます。例のごとく他PCは登場不可でお願いします。
香穂: はーい!
GM: 時間としては、キミが猫を動物病院に預け、新刊をゲットして帰宅した日の夜だ。
香穂: テストとか色々あって忘れてるんで、じっくり読書をですね……でも、やっぱり今日会った猫が気になってるわけです。
GM: そう、キミはいつも通り読書をしていたのだが、どうにも猫の事が気になって集中できない……そして、いつの間にか寝てしまい、夢を見ていた。
香穂: 夢きた!
GM: それは、金色の髪に褐色の肌を持つ、人の形をした人ならざぬ者と、魔法の力を駆使する四人組が戦っている夢だ。
香穂: おや……これは……。
GM: 彼らは互いに幾度も刃を交え、幾度も魔法をぶつけ合い、死力を尽くして戦っていた。
香穂: そういった感じの本はよく読むんだけど、なんだかリアルに感じています。ところで、これって映画とか見てる感じですかね第三者視点?
GM: ですです、映画とか見てる感じですね。そして、最後に長い黒髪を持った女性が祝詞を口ずさむ所で、キミは誰かに呼ばれたような感覚によって、目を覚ます。
香穂: 「今のは夢……? でもなんだか……」とか言いながら起きるわけですね。
GM: ですね。そうすると、窓から何やら光が差し込んでいる事に気づく。それは、紅い光。
香穂: 「え、月……紅い!? なにこれええええ!」がばっと。布団から飛び出してガン見します。
GM: キミの部屋は窓から差し込む紅い光によって照らし出されている。窓から空を見上げると、そこには美しいとも禍々しいとも感じられる、紅い月が昇っている。
香穂: 「こういうの、よくラノベなんかであるよね……いやでもなんでちょっとこれまだ夢!? えっ!?」ただいま混乱中です。
GM: と、そうこうしていると、再度、キミの頭の中に直接語りかけるような声が聞こえた気がする。それと同時に、さきほど助けた、傷付いた猫の姿が、頭の中に鮮明に浮かび上がる。
香穂: ほっぺたつねりながら「いやでも、これやっぱり起きてるし、なんでなんで……あれ、この感じ……さっきのねこ……?」ふと心に浮かんだんで、なんとなくあたりを見回してですね。……病院向かっても平気かな。
クロ: こっそり部屋を抜け出して……。
GM: 親にバレたら、ちょっと止められるような時間ではありますな。
香穂: ううーん……じゃあ、布団にダミーを忍ばせてですねこっそり脱出。なんかさっきから嫌な感じが……。

 そして、香穂は何かに誘われるかのように、非日常への扉を開けた。


―――Middle03・再会:クロ

GM: ではでは、続いてクロのシーンです。なお、このシーンは、香穂は途中で合流。セイリオスは自由なタイミングで登場可能とします。
クロ: はい。
GM: 空に紅い月が昇っている。そう気づいた瞬間、キミが目を向けていた壁が大きな音を立てて崩れ、一人の少年が飛ばされてくる。
やいと: あれ。
GM: その胸には、銀色の猫を大事そうに抱き抱えているよ! ですよね!
やいと: ですね!
クロ: 「なんだいこの静かな夜に、騒がしいね」とケージの中で小さくつぶやきます。月が紅いけど無害です。
やいと: そんなわけで吹っ飛んできたやいとは檻やら何やらに激突しそうになるけど、中に入ってる動物を見て回避回避ー!
GM: ごろんごろん。その奥には、大人しく寝てケージに入っているが動物達がいるぞっ。それを確認したのもつかの間、動物病院の外にいたエミュレイター達が中に入ってこようとこちらに!
やいと:では、動物たちを巻き込むまいと起き上がって逃げ道を探します。きょろきょろ……。
GM: では、周囲を見渡すと、キミが飛ばされてきた壁の穴から見て奥の方に、左右に扉がありますね。
クロ: っと、GM、演出で呪を紡ぎ、エミュレイターを一気に病院の外まで押し出します!
GM: あ、了解です。クロの紡いだ呪は、中に入ってこようとしたエミュレイター達を押し出す!
やいと: 「い、今のは……!?」
クロ: 「まだ体も痛むしもうちょっとのんびりしていたかったんだけどねえ。加勢するよ、坊主!」と、ケージを破壊して飛び出たいのですが。
やいと: 「ねっ、猫!? って、おまえウィザードか!?」
GM: そうですね、破壊出来るかどうかは、ちょっとまだ体が弱っているので判定をば。筋力で目標値10を目指してください。
クロ: 破壊できなかったらかっこ悪いですねこれ、ごめんこの中から援護するねみたいな(笑)
やいと: エミュレイターは吹っ飛ばしたけどケージの中でにゃーにゃー言ってる(笑)
クロ: (ころころ)……筋力5の出目5で10、あぶなっ!
GM: んでは、ケージを破壊する、が、そこでやはり力付き、床に倒れ込む。
やいと: 「ああっ!? ねこーっ!?」と駆け寄って抱き上げる! なんかもう猫まみれ!
クロ: (くっ……やっぱりまだ厳しいね) と眉を寄せて。「すまないね、見ての通りだから最低限の援護しかできないけど……」
香穂: ねこたちが多すぎる。
GM: そして、一度押し出したエミュレイター達も、徐々にやいと達に迫ってくる……!
やいと: 「や、助かったぜ!」と黒猫さんを抱き上げてさっきの扉から逃げようとする……!
GM: おっと……そこら辺りで、香穂さん登場どうぞ。
香穂: ここでっ……ええと、走って到着したんですけど病院の壁に穴が開いてるんで、慌てながら……。
GM: キミが動物病院に向かって走っていると、動物病院から大きな音が聞こえたりしますね。そして、到着して目に入るのは病院の壁に開いている大きな穴と……羽根の生えた悪魔のような姿だ。
香穂: うわあ見た! ありえない光景に呆然として……。「な、なにアレ……!!」足がすくんで動けません。
GM: では一応、そこから再度動き出せる勇気を振り絞れるか、精神判定してみようか。目標値12で!
香穂: うわー(ころころ)……おっ、出目8の15です。
やいと: 余裕のダイス目……ラノベで鍛えていた(笑)
香穂: ラノベ耐性と呼びましょう!
セイリオス: 妄想力は偉大(笑)
香穂: 非現実的なものを目にして、恐怖を感じつつも普段の妄想を思い起こしてなんとかとどまってる感じ。というか、香穂的には先生と妙子さんの安否が!
GM: さて、そんなわけで香穂さんには、羽根の生えた悪魔のような連中と、穴の向こうに猫まみれの少年が見えるね。その中にはキミが助けた猫の姿も。
香穂: じゃあ、猫の安否が心配なんでそちらにいこうと……しつつあれですね、エミュレイターが!
GM: おお、では香穂が猫の方に駆け寄ろうとすると、エミュレイターが香穂に気付き、そちらの方を向く。
香穂: 「ひっ!」
やいと: やいともなんか、ちっこいねーちゃんが狙われているのに気付きますよ!
クロ: こちらはこちらで、おぼろげに記憶に残る少女の姿に思わず小さくうなり声をあげます。「何も、このタイミングでお見舞いにくるこたないだろうに……!」
GM: では、そうクロがうなり声を上げると同時に……エミュレイターが香穂に襲いかかろうとする!
セイリオス: ではジャストナウで出ます!
香穂: 必死で逃げようとします。でも足元つっかけなのでなかなか。
GM: では、そんなもたもたしている香穂に、エミュレイターの鋭く尖った爪が振り下ろされ……!
セイリオス: では、香穂をかばうような位置になって一撃受け止めつつ。「……無事か、そこの君! ……エミュレイターの姿を見つけて来てみれば……こんな所に出くわすとは」と。
香穂: 「えっ、あっ、ハイ……あ、あなたは……! えーっとえーっとセイ……セ……べっちゃん!」
セイリオス: 「ちが……い、いや! 今はそれを説明している暇もない!」
香穂: 「なんでここに……なんなんですかこれ!? 先生はっ!?」
セイリオス: 「何故ここなのかは分からないが……恐らく、何かを狙って……」と言うと壁の向こうに猫と一人を見つけるわけですが……この中で動いてる時点で普通の人じゃないよね。
GM: そうですね、紅い月の光の下で動いているということは、こちら側の存在って事でしょうね。
やいと: エミュレイターの注意がべっちゃんに向いてるので、ダッシュで部屋を出ます。香穂さんたちの方に向かって。
セイリオス: 「猫……信じられんが、まさかあの猫か? おい、そこの君!」と呼び止めたい。
やいと: 「おっ、おまえらもウィザードか!?」と、二人に駆け寄りつつ叫びます……両肩には猫。
セイリオス: 「事情はよく分からんが、どうもこのエミュレイターは……そこの猫を狙っているようだ」と、ベル猫とクロ示しつつ。
香穂:「うぃざーど? エミュレイター? 何、これ……?」とか、とりあえず一人あたふたと呟いています。
セイリオス: 「……私はそうだが、こちらの少女は何も知らないようだ。恐らく戦える状況ではないだろう」
GM: と、セイリオスが冷静に判断した瞬間……周辺に漂う空気がぐん、と重くなる。
セイリオス: む、なんだ。
やいと: 「この気配はっ……!?」
クロ: 「……とはいえ、悠長に説明している暇はなさそうだね」
香穂: 「うわああん、何なのよう……」呆然としつつ、クロちゃんを見て何か感じるものが。
GM: 「あら……あの時の、忌々しい記憶を持った猫を殺しに来てみれば、うふふ。随分と賑やかになっているじゃないの」と、周囲に声が響く。そして、虚空から現れたるは、金色の髪と褐色の肌を持つ、魔王の姿。
やいと: 「おまえ、あの時の……!?」
クロ: 「アンタは……! 間違いなく倒したと思ったのに……なんてこと」と、前世の記憶が刺激されながら呆然と。
GM: 「うふふ、覚えているのね……忌々しい、ウィザード……」と、クロに向かって鋭い眼光を向けつつ……それから、やいとに気づいて。「あら、アナタこの前の……」
やいと: 「おいっ、てめー! こいつどうすんだよこいつ! おかげで力が出やしねぇ!」ベル猫の両前足の下に手を入れて、ぶらんぶらーんと掲げる感じで。
セイリオス: なんて威厳のない姿だろう(笑)
GM: では、そんなベル猫を見てから、一番近くにいるエミュレイターを足蹴にして。「私を殺したウィザードを探せって言ったのに、ベール=ゼファーの魔力に引き寄せられて遊んでいたのね……やっぱり、アナタ達は役立たずね」
クロ: このひと怖いですよちょっと!
GM: そして、そんなやり取りしている中、香穂は体の中から何か熱くなるような感覚が。今、勇者としての力が、魔王を前にして目覚めようとしている……。
香穂: 「何この感覚……私、知ってる……?」それまで呆然と、みんなの後ろで見てただけなんだけど、急に何か力が……そういえば、私の装備ウィッチブレードなんですけど、どこで拾ってきたんだろう。
GM: 目覚めた瞬間手の中に! ぐらいな勢いでどうでしょうか。
セイリオス: 多分、覚醒した瞬間に月衣から、ずるっ……と引き出されるんですよ(何
香穂: うわあ勇者だ! ってその音はなんかいやあああああ!
やいと: ずるっ(笑)
クロ: ……ま、まあ、香穂から立ち上るプラーナの光に目を見開く。「まさか、選ばれたとでもいうの!? アタシを助けたのも、ただの偶然じゃないということか……!」と意味ありげなことを。
香穂: そして、ヴァを見てはっきりと。「あれは、夢で見た……!」
GM: では、そんな香穂からプラーナの光が溢れ出した事により、少なからずクロとやいとに力を与えてくれますね。
クロ: では、制御しきれないほどの溢れ出るプラーナを拝借させていただいて、傷ついた体を癒させてもらいましょう。「余波だけでだいぶ回復したね。なんて力だい……末恐ろしい子だ」
香穂: じゃあそのタイミングで私もこう、ごっつい感じの剣がずるっ……と現れて。でも、やっぱり本人はあたふたしてますよ
GM: 「そこのお嬢ちゃんは、中々強いプラーナを持っているけど……制御しきれてないようね……そんな状態で戦えるのかしら、うふふ」
クロ: 突然手にした力っていうのはそういうものですよ!「落ち着きな、お嬢ちゃん。そいつの言葉は気にするんじゃない! ここで覚えておけばいいのにひとつだけだ、地面踏みしめて、そのデカブツをぶっつけてやらなきゃあ、痛い目みるのはアンタと、そしてアンタの身内だってことさ!」
セイリオス: かっこいい……。
香穂: 「えっ、あっ、私!?」言いながら剣を握ると、プラーナの光がぶわっと! それから気づいたように。「ねこー! ねこがしゃべってるー!?」
GM: 今更か!(笑)
香穂:今までおかしなことが起こってて、猫がしゃべってることに気づかなかったんですよ!
やいと: まあ、目の前の怪物に比べたら猫が喋るなんて日常茶飯事ですしね……。
GM: ベル猫は、相変わらずにゃーと鳴く。
やいと: この猫ほんと役に立たないな……とりあえず頭の上に載せたまま戦闘に挑もう。
セイリオス: 「今は細かい事を気にする前に、この場を切り抜けるんだ!」と、最後に。
香穂: 「は、はい!」ぎゅっ、と剣を握り締めます。
GM: では、マップにコマを配置し終わったら、戦闘に入りましょう〜。
クロ: 「そうだ。そうやって、最後まで、ちゃんと剣を握ってなよ!」

 そして、猫の姿の魔法使いは常識を取り戻すための戦いへと再び身を投じ、再会した魔王と対峙する。


―――Battle・魔王ヴァ=ゼオリオ、低級エミュレイター×3

クロ: いよっし、ではまずは行動ジャッジからかな?
GM: ですです。行動値+2d6で行動カウントを算出してください。これにはクリティカルが発生しません。
セイリオス: 一番肝心なところですな。一回行動すると行動値を10下げて、そこまで来たら再度行動出来る。つまり、達成値次第で何回も行動出来る。
香穂プラーナとかつかったほうがいいのかな……?
クロ: プラーナはまだ残しておいていいかと思います(ころころ)出目7で16。
やいと: くりちかるしろ!(ころころ)出目7の19。
香穂: あっはい! というわけで(ころころ)……こなかったけどデカイ! 出目12で26!
クロ: 香穂早い!
香穂: ぎゅいーん、っと力があふれてるわけですよ!
セイリオス: では振りませう(ころころ)……げぇ、1ゾロで14!
香穂: べ、べっちゃん……!
セイリオス: 恐ろしいまでに両極端だ(笑)
GM: あ、ちなみに今回はプラーナを使わないということでそちらが先に振ってしまいましたが、次からは一応、こちらが先に行動ジャッジを行います。
香穂: あ、それ見てから決められるわけですね。
GM: ですです。というわけでこちらも……(ころころ×4)

 というわけで、行動カウントと位置関係を以下に示す。スキルで行動カウントが減少しない限り、香穂は26のため三回行動、他は二回行動となる。

◆行動カウント
26:香穂
19:やいと、低級エミュレイターA
17:低級エミュレイターB
16:クロ、ヴァ、低級エミュレイターC
14:セイリオス

◆開始位置
1.香穂セイリオス 3-5
2.やいとクロ 4-5
3.エミュレイターA 3-2
4.エミュレイターB 4-2
5.エミュレイターC 2-2
6.ヴァ 3-1



GM: では、まずセットアッププロセスで何か行動ある人います?
クロ: セットアップはありませんね。
セイリオス: そもそもセットアップに出来る事がございません。
香穂: セットアップは私も出来ることがないやー。
GM: うぃ、ではやいとも無いようだし、メインプロセスに入るかな。あ、何かイニシアチブプロセスでやる事はあります?
クロ: っと、イニシアチブで結界符を使用します! カウント5を代償に、対象はやいと君だけになりますが、このラウンド、クロと同じSqにいるかぎり防御と魔防に+3のボーナスが得られます。
やいと: 同じSqか……。
クロ: 「このSq」ではないのでクロも動けばそれに追随はするんですが、まあ、無視して動いてもまったく問題ないですよ。
GM: さて、では他にイニシアチブで特殊能力を使うキャラもいないようなので、香穂のメインプロセスをお願いします。
香穂: あっ、はーい! 武器が0sqだから、一番近いAにも三歩進まないと攻撃が……突撃しても大丈夫ですかね?
セイリオス: うーむ、行動順的にフルボッコ食らってしまうのでちょっと危ないですね。
クロ: できれば2Sq以内にいてくれると援護できます!
香穂: はい、では。「今はこの……怪物を倒さないと!」焦って突っ込もうとします。剣を握り締めて、突撃しようと……。
セイリオス: 「無闇に前に出ては危ない。ここは敵との間合いを計るんだ」的な言葉を。
クロ: 「あまり前へ出るんじゃないよ、何事も連携が大切だ!」
香穂: 二人に突っ込まれて、ちょっと冷静になります。「はっ、はい!」で周りを見て……とりあえず一歩前、3-4へマイナーで移動、メジャーは……使えるのがない! 剣先はぷるぷる震えてます。
クロ: ここは我慢の子。
GM: では、行動終了したら行動カウントを10下げておいてくださいな。次は19のやいと〜。
やいと: オレのターン! 射程3ならエミュBに届くような。
セイリオス: ここはチクチク削っていきましょう。
やいと: ではマイナーはなし……で、メジャーで魔装のヴォーティカルショットで攻撃しようかな(ころころ)くりちかると出目8で、17+18の35です。
GM: それは避けられないぜ……(ころころ)19であたりー。
やいと: ではダメージを……(ころころ)35で。
GM: ではこちら、魔防ジャッジ(ころころ)お。クリティカルと11、ヴォーティカルショットの-5を入れて26ですね。9点ダメージ食らいました。
やいと: くりちかるゆるさないよ……。
クロ: 「一筋縄じゃいかないみたいだねえ……気を引き締めな、坊主!」てしてしと、前足でやいとの足を叩きます。
GM: 「どうやら、ベール=ゼファーから力を借りなきゃ何にもできないらしいわね、アナタ……」とヴァも呆れ顔。
やいと: 「ちぇっ、やっぱりおまえが猫のまんまじゃ調子がでねーよっ」と、頭の上の猫に(笑)
セイリオス: 何気にベル様のせいになった(笑)
GM: 爪立ててしまおう(笑)
やいと: 「ってぇ! おまえこんな時ばっかり反応しやがって!」
GM: そしてこちらの行動ですね。では、エミュレイターAが香穂の所まで移動。そして攻撃!
香穂: 急に懐にもぐりこまれたので。「きゃあ!」とか言ってみたりして可憐アピール! しかし剣は放さない! 頑張って抵抗……。
やいと: 可憐だ……野に咲く花のように可憐だ……ですね、わかります。
GM: 可憐だ! (ころころ)出目3の17ですね。
クロ: 「目をそらすんじゃないよ! 大した攻撃じゃない!」
香穂: クロちゃんの声を聞いて、しっかり敵を見据えてですね……ずさーっと!(ころころ)……出目12! 23でよけました!
やいと: 「へえ、ちっこいねーちゃんやるじゃねーか!」
GM: キキーッ! エミュレイターBは4-4、やいととクロの前まで近づいて終了です。続いてイニシアティブ16の皆様ですが、プレイヤー優先で香穂からどうぞ。
香穂: いらっしゃい! って私の番だ。BがHP減ってるんですよね。……マイナーで隣に移動、メジャーで普通に攻撃します(ころころ)出目6の19。ちょっと低いのかな……どきどき。
GM: 回避〜(ころころ)……クリティカル二回に出目11、合計31+8で39、ですね。
香穂: 爆発しすぎですが(笑)
セイリオス: ちょ、また!?
GM: 「フフ、やはりお嬢ちゃんに戦闘はまだ無理なんじゃないかしら」
やいと: ヴァが完全に高みの見物状態(笑)
セイリオス: な、なんて強大な敵なんだ……!(笑)
香穂: へっぴりながら剣を振るうんですけど、怖くて目を瞑ってしまったので華麗に避けられました……。
やいと: 次はヴァですが、寝起きだしゆっくりしてていいのよ……。
GM: さて、じゃあ……2sq移動してから、ヴォーテックスで香穂に攻撃です。
セイリオス: ぬう、普通にアグレッシブだ!
香穂: 寝てていいのよ、ヴァ!
GM: (ころころ)……ファンブル、ですね……。で、でも達成値2ですから、い、一応判定を!
香穂: あ、はい! (ころころ)出目8で普通に回避です。
クロ: 「寝すぎて鈍ったんじゃないのかい!」
やいと: 「へっ、顔洗って出直してくるんだな!」
GM: 「……どうやら、逃げるのだけは上手いようね」
セイリオス: 分かった……このエミュレイターBが本体だ(笑)
香穂: 魔法の矢が風を切って迫ってくる……も、つっかけのせいで転がってしまって回避。
GM: く……エミュレイターCが3-3まで移動して終了。次、セイリオスどうぞー。
セイリオス: うおー、寄ってきた寄ってきた。うーん、香穂をカバー出来る位置に行きたいが……行くと後衛に通しちゃうなあ。
やいと: これはジレンマ配置。
セイリオス: 幸いまだノーダメージなので……敵を減らすまで頑張って! という事で進行止めるの優先します。だが射程1aqあるので、攻撃は隣のエミュレイターBで!
香穂: ボスだからね!
セイリオス: (ころころ)出目7の19。値としてはごく普通……。
GM: (ころころ)……ファンブル、ですね、当たります。
香穂: エミュレイターB……! どうしたの……!?
GM: 「アナタは中々やるようね……楽しませて頂戴?」熟練者だから!熟練ウィザードだからセイリオスは!
セイリオス: では攻撃!(ころころ)お、最大値。出目12の39です。
GM: なんだと(ころころ)……防御-10で、8、軽減、です……ダメージ31点食らいます……。
セイリオス: またファンブル(笑)
GM: 落とされ、ましたね……。
クロ: 「この子、なかなかやるね」すばらしい一撃!
GM: 「ヒヨっ子ウィザードだけ……ってわけじゃあ、ないみたいね、うふふ」
やいと: 「にーちゃん強いな!」ときらきらした眼差しを向けて、ここで同志になる感じで。
セイリオス: 「この子も、あの猫にも……まだ話を聞く必要があるのでな! 騎士の名誉にかけて守りぬいてみせよう!」
GM: カッコ良すぎる……と、次はクロの手番ですだ。
クロ: 「アタシは見に回るかね……」私の仕事は見守ること。カウントを8まで下げます
GM: では、次行動カウント9のやいとー。
やいと: はーい……うっ、これは微妙。ヴァにも届くけどエミュAのほうがいいのかな。どうしましょう?
セイリオス: 雑魚減らしてもらえると位置取り楽かなー、とか。
やいと: ですか。ではエミュレイターAを攻撃しておこうかな。またマイナーなしで、メジャーでヴォーティカルショットする!(ころころ)出目10の27です。
GM: クリティカル出なけりゃ無理……(ころころ)当たりますね。
やいと: ではダメージ(ころころ)……出目6で37ですね。
GM: 防御〜(ころころ)……またファンブル、だと……防御0とな。
セイリオス: GMは段々目が安定してきましたね。
GM: 「キキキィー」 と断末魔をあげながら、一撃で消滅しました。
やいと: 「へっ、オレだってこれくらいはやれるんだぜ!」
GM: 「くっ、役立たずね、本当に……」というわけで、エミュAの行動がなくなったので次はクロですね。
クロ: 仕事がないわ。カウント5まで下がります。
GM: では香穂ー。
香穂: 私はどうしよう。Cのところまでいっても大丈夫かな?
クロ: ごめんなさい、そこは届かない! 一旦合流してもらうのが良いかな。
香穂: ですよねー! マイナーで移動、終了? ふらふら……。
やいと: 香穂さんうろうろしている。
クロ: 「最初はみんなの動きを見て、自分ができることだけしっかりやっていけばいいよ!」できないことまでやらなきゃいけない、なんてこたーないっ!
GM: ではこちら、ヴァの行動。香穂に接敵して攻撃しようと思ったら逃げられてしまった……一歩前に出て、ここはやいとに攻撃かな。
香穂: ヴァは夢で見てるので、逃げつつも気になって目で追います。
GM: 「攻撃の方は調子が戻っても、防御の方はどうかしらね?」ヴォーテックス!(ころころ)普通の出目だっ。出目8の20。
やいと: 「へん、やってみろ!」こわいなー。割と低いんだよね我の抵抗(ころころ)……ちょっ。ファンブルで、1ですね……逃げようとしたらベル様に引っかかれて転びました。みんなベル様が悪い。
GM: ベル様ぞんざいなあつかいだ。さてダメージは……(ころころ)おおう、出目12の34点ですね。
クロ: 50点近く削られない限り即死は……って結構大きいな、ちょっとやいとさん、待ってください。魔防いくつです?
やいと: 12しかないので……出目8以上出さないとしんでまうで。
クロ: では、虚無のエネルギーがやいとに迫る、その間にひゅっとクロが飛び込み、二つの光る五芒星が宙に立ち上る! プリズムアップとヴァニシングの使用を宣言! カウント2と4MPを代償に、やいとの魔防に+14です!
香穂: クロちゃんかっこいい!
やいと: おおう!(ころころ)くりちかる! 全部合計して44!
セイリオス: 弾いた!
GM: 「くっ、小癪なァ!」
やいと: 「助かったぜ、黒いの!」
クロ: 「なんの、怪我はないね? ―――どうしたねヴァ=ゼオリオ! 本格的に腕がなまっちまったんじゃないか!」
GM: 「……あまり私を怒らせない方が良いよ!」というわけで、エミュレイターCの攻撃。何やら輝いて見えるセイリオスに攻撃(ころころ)……フッ、出目2で16ですね。
セイリオス: (ころころ)……防御判定、40まで防ぎます。
GM: 回避! 回避判定だよ!
セイリオス: おっと、当たるつもりだった!
やいと: さすがディフェンダー(笑)
クロ: 避ける気まったくない吹いた。
セイリオス: いや、だって9だしなぁ(ころころ)お、出目7で避けた。
GM: 避けたし! ……さぁ、お次はそんなセイリオスだ。
セイリオス: 出来ればエミュレイターCを倒したいなと思いつつ攻撃で。
GM: そう何度も、ディフェンダーに攻撃で美味しい所持っていかれてたまるか!
セイリオス: 命中判定〜(ころころ)普通の値、出目6で18。
GM: (ころころ)……ファンブル入りました〜。
セイリオス: (ころころ)出目12でまた39点か。
GM: ……(ころころ)ホッ。出目8で26点軽減。
やいと: 即死は免れた……とな。
GM: では最後、クロ。
クロ: えーと、次のターンでヴァをみんな殴りにいくよね。わたしゃどこにいたらいいかな?
香穂: Cを落としてからヴァ、ですよねえ。
セイリオス: 出来ればCをサクッと倒して、ディフェンダーと後衛が合流したいとこですが……ヴァが肉体派っぽいので近づくのは怖い。
クロ: では、3-4へ移動して終了です。
GM: んでは、次のラウンド行きますだ。

 そして、今回もプラーナの使用はなく、お互いに振りあう。行動カウントと、現在の位置関係を以下に示す。

◆行動カウント
23:香穂
22:セイリオス
20:ヴァ
18:やいとクロ
16:低級エミュレイターC

◆開始位置
1.香穂セイリオスクロ、低級エミュレイターC 3-4
2.やいと 4-5
3.ヴァ 4-3



GM: では、セットアップと……イニシアチブでの行動はないようなので、香穂からどうぞ。
クロ: まずは数を減らしましょう!
香穂: あい! じゃあ移動なしでこのまま普通に攻撃(ころころ)出目9の22。
GM: こいやー(ころころ)うむ、当たる。
香穂: じゃあ攻撃で……(ころころ)あああん初めての攻撃が! ファンブルで23!
GM: (ころころ)出目8で26。残念、弾く!
香穂: ききき緊張して手が震えてるんだよ! バケモノ怖いし! まあほら、初陣だし! 初陣だし!
クロ: 「悪くないよ、アンタはスジがいいね!」当てただけでも褒めるべきですね。初陣だし!
セイリオス: 初陣だし!
やいと: 初陣だし!
GM: 初陣だし!
香穂: わあああどツボ! GMまで!
セイリオス: いかん、なんか皆で言うといじめみたいだ(笑)
GM: では次セイリオス!
セイリオス: どうするかなぁ。やいと君の危険が危ないが、ここを離れるのも難しい。
やいと: ううっ、回避も防御も8とな。
セイリオス: む、フェザーウォーク使えばヴァに届くな。したら殴られるのだけは回避出来るなぁ……。
やいと: ディフェンダーが往く……!
セイリオス: 魔法はもう……クロに頑張って、もらうしか。という事で移動前にフェザーウォーク使って移動力+1して、ヴァにエンゲージしますよ!
GM: おお、そう来たかー。メジャーは普通に攻撃かな?
セイリオス: しかる後に殴る……こんなんばっかだな(ころころ)げ、ファンブルだしっ。命中2。
GM: (ころころ)出目7の17でなんなく回避。
セイリオス: ですよねー。とりあえず足止めが目的なので良しとするしかない。
GM: 「自らを犠牲に誰かの盾となる……ウィザードの中でもアナタみたいのが一番忌々しいわ!」というわけで次はヴァの通常攻撃(ころころ)本気を出したヴァ! 出目12で26。
セイリオス: 「それが役目ゆえ!」
クロ: 「そんなだから、アンタは封じられたのさ!」
セイリオス: しからば回避(ころころ)出目6の15。当たりー。
GM: じゃあ攻撃行くよー(ころころ)出目11で41。ヴァの爪が鋭く光り、セイリオスめがけて振り下ろされる!
香穂: でかい!
セイリオス: やっぱダメージ攻撃のほうがでかいし!(ころころ)クリティカル! 更に出目11で54点弾く!
香穂: でかい!!
GM: クリティカルかよ!
クロ: どうなってるのこの攻防。
セイリオス: では、グレイブの柄で受け止めて、力で押し込まれてましょう「何とか防いだが……この、膂力は……! だが……負けん!」……あれ、なんで判定勝ったのにピンチになってるの(笑)
GM: 素晴らしい演出でGMは感動しました。では次、やいとー。
やいと: べっちゃんが頑張ってくれてるから……どこ行きましょう。
セイリオス: ヴァはここに縫いとめてくつもりなので。離脱でエンゲージされる隣にさえ行かなければ、それで。
やいと: では4-3に合流しましょうかな?
香穂: かもーん。エミュレイターもいますが。
やいと: エミュレイターはオレがやる! マイナーで4-3まで移動してメジャーでヴォーティカルショットするのである。アタレ(ころころ)出目6の23。
GM: 抵抗でござる(ころころ)出目11で21。惜しい。ダメージどうぞ。
やいと:いっけぇ!(ころころ)ダイス目あまりぱっとしないな……出目4の35。
GM: (ころころ)出目7で17。18ダメージで……。
香穂: 蒸発したかな……?
GM: うお、丁度落ちた!
やいと: お!
香穂: ちょうど!やいと君素敵
セイリオス: これでヴァに専念出来るというもの……!
やいと: 「っしゃあ!」みんなのところに駆け寄りざま、ちょっと無理な体勢から魔法を放ってぶっころしました。
GM: では続いてクロの手番だ。
クロ: 「アタシの仕事がないのなら、それが一番良いのだけれど……」9までカウント落とします。
セイリオス: よく考えたらみんなノーダメージ……確かにヒーラー的には仕事がない。
クロ: 仕事がないのは元気な印。
やいと: ヒーラー元気でニートがいい。
GM: 次香穂〜。
香穂: ブレードアサルト使ってみたいけどこれ以上はずしたくない! マイナーでヴァのところまでいって、普通に殴ります。(ころころ)出目10で23!
GM: (ころころ)……おっと、クリティカルに出目5で25。
香穂: あああああん! ヴァ!
GM: 「ヒヨっ子がいきがるんじゃないよ!」
香穂: 「ヒヨッ子じゃ……ない!」って強がってみたけど、色々震えてます。
GM: 次はセイリオスです。
セイリオス: うーむ、普通に殴るしかない! (ころころ)出目7の19。
GM: (ころころ)……紙一重じゃ。出目9の19で回避。
セイリオス: くお、同値……!
GM: セイリオスの振るったグレイブの上に逆立ちするように登ったあと、その後ろに跳躍していき、香穂にメジャーで連続攻撃
香穂: 「きゃあ!」
GM: それと同時に代償としてバッドステータスの放心が付きますが、苦痛耐性で打ち消します。今ので合計HP7の代償を払いました。というわけで一回目の攻撃(ころころ)出目6の20。
セイリオス: なんて前のめりな……。
香穂: 気合でよける!(ころころ)あああん! 出目8で19!
GM: 惜しい。ちなみに割り込み何かあります? 無ければ攻撃ー(にやり)
セイリオス: あ、ああああ! カウント残ってねぇ! カバーリング出来ない!
GM: ですよね。わかってて聞きました(笑)
クロ: こちらは防御ロールの直前なんで、ダメージがわかってからですね。
GM: では(ころころ)出目11の41。
香穂: 防御ですよね(ころころ)……お! クリティカルに出目9で34!
クロ: もう一発の方は、振るの待って頂ければ防御魔法飛ばせますよ。
GM: では二発目(ころころ)……あ。ファ、ファンブルに見えましたが、ダイスが机から落ちてしまったのでもう一度振りなおしていいですか?
クロ: ダメです(笑)
やいと: 落ちてません(笑)
香穂: ひょい!(ころころ)低いけどなんとか!
GM: では、一撃目はダメージが届いたが、そのまま香穂の箒に弾かれて間合いをあけられてしまった。
クロ: 「大丈夫、落ち着いてよく見れば大したことはない……そうだろう? さっきのちょいとしたかすり傷だ、なんてことはない」と静かな声音で語りかけます。
香穂: 「……はい!」クロちゃんがかっこよすぎる!
GM: では続いてクロさん。
クロ: 「ちょっと痛むかもしれないが、なあにすぐに治るよ!」 ということで、香穂にヒールしておきましょう。(ころころ)出目5で8点回復ですね。
香穂: ばびっと全回復ですね。「……傷が、ふさがっていくっ!? ……ありがとう!」眼前のヴァを見据えたままクロちゃんにお礼を。
GM: 次やいと。
やいと: あい……ふつうに攻撃するのがよさそうかな。マイナーはなんもなしでメジャーでヴォーティカルショットしまする。あ た れ(ころころ)出目10の27!
GM: フオ……よ け ろ(ころころ)プギャー。ファンブルです。
香穂: ヴァ(笑)
やいと: 「くらえぇっ!」(ころころ)ウボァ。ファンブルで16……。
GM: ふふふ(ころころ)出目7で11ですね。
やいと: 気持ち通った……。
GM: ほらほら! 続いて香穂だよ!
香穂: はっ。マイナーなし、メジャーで通常攻撃です。あたれっ(ころころ)くりりかる! 更に出目6で29!
GM: そ、それはっ(ころころ)プギャー。ファンブルで0。
香穂: 「……いきます!」今度こそおおお(ころころ)出目6で39!
GM: 「小賢しい蝿の下僕だ!」とやいとの方に向いていたら後ろからぐさりとやられた!(ころころ)出目6で防御は13。
やいと: あれっ、俺?
香穂: おもっきりよそみしてたんですねヴァ……(笑)
GM: 「ぐ、ウッ」ぎりっと香穂を睨みつけながらうめき声を。
クロ: 「いいよいいよ、どんどん人間を見下しておくれ。そうやってアンタたちは倒されていくんだからね!」
GM: では第3ラウンド!

 敵は残るヴァ一体のみ。今回もプラーナの使用はなくお互いに振りあう。行動カウントと、現在の位置関係を以下に示す。

◆行動カウント

24:やいと
19:香穂
17:セイリオス、ヴァ
16:クロ

◆開始位置
1.香穂セイリオス、ヴァ 4-3
2.やいとクロ 3-4



GM: では文句なしやいとー。
やいと: マイナー無しでヴォーティカルショット! ショット! てやっ(ころころ)む……出目4の21。
GM: (ころころ)当たった。出目6の17。
やいと: そらっ!(ころころ)出目10で41!
GM: 残り10ダメージで死ぬぞー!(ころころ)出目3で12! 文句なしに倒れます。
セイリオス: 一気に行ったなぁ。
やいと: 「ベール=ゼファーの下僕もっ……捨てたもんじゃ、ないだろ?」って、頭の上の猫をもさもさしながら笑うのだった。
GM: 「ば、馬鹿な……こん、な……コ、んナ」と、どんどん声がしわがれていき……それと同時に、ヴァの姿がさきほど倒した周りの低級エミュレイターと同じ、羽根の生えた悪魔の姿に変化していく。
やいと: ああ……そうですよね……。
クロ: ええ? なんだ、注入されてたパワーが切れたのか。
GM: それから徐々に消滅していき……と同時に、ガッシャーン!と。大きなけたたましい音がしてから、裏手の窓から何かが飛び立っていくのが見える。
やいと: 病院破壊されすぎでしょう。風通しが……よく……。
クロ: 裏手!? ノーマークだわ。
セイリオス: む、こっちに気をとられてるうちに!
やいと: 「なんか逃げたぞっ!?」 よく見たら、何か見えます?
GM: もう何処か遠くへ飛び立ってしまったようだね、既によく見えない。
クロ: 飛び立ったものを気にしながらも「初陣にしてはかなりよくやったよ、お嬢ちゃん」と靴のつま先を前足でてしてしと叩きます。
香穂: じゃあクロちゃんを見て「……なんなんですか、これっ!?」
GM: と、そこで香穂に何か嫌な予感が。
セイリオス: む……もしかして連れ去られた……?
香穂: あっ。「先生……妙子さん!」住居の方に走り出します!
やいと: いちおう、ついていきます。
セイリオス: 同じく。
GM: 香穂が走り出し、他の三人も後からついてきて家の中を探す。しかし、どの部屋を探しても誰もいなかった。寝室と思われる部屋の、二つ並んだベッドの上ももぬけの殻だ。
セイリオス: 「人質を取ったというのか……汚いマネを!」
香穂: 誰も居ない家を見て、一筋の涙が。
GM: そしてやいとは、頭の上の猫がさっきから爪を立てている事に気づく。
やいと: 「ってて、なんだ?」と頭から下ろして顔を見てみる。
GM: 猫が何か言いたげな表情をしている。
やいと: 「なんか気になることでもあんのか?」
GM: では、下ろされるとベル猫は、セイリオスの方を気にしつつ、ちょっとこちらに来なさい、という態度でやいとだけを別の部屋に招こうとする。
やいと: セイリオスがアウトだと……じゃあ、とりあえずついていきます。自分下僕なんで。
セイリオス: (なんだこの偉そうな猫は……) そっと抜け出すやいとと猫に気づき、怪しみつつ付いてきましょうか。
クロ: 香穂の足元をうろうろくるくる歩き回りつつも、かける言葉がなくて沈黙しています。
香穂: あっ、では足元のクロちゃんを抱え上げて、ぎゅっと。

 香穂の目から溢れ出し、頬を伝い流れ落ちた涙が……ぽたり、ぽたりと、主の居なくなった家の床を濡らしていった。


―――Middle04・銀の猫の魔王:遠見やいと

GM: では、続いてやいとのシーンです。出たい方は登場して良いです、一枚の壁向こうなんで。
やいと: とりあえず、猫を見つめる。
GM: では、見つめられた猫は、やいとの顔を引っかく。
やいと: 「てっ、痛ぇっ!? なんだよもうっ!?」
GM: (ボソボソ)「ちょっと……これ、どういう事よ……」猫の姿のまま、しかしハッキリとベール=ゼファーだとわかる声が。
やいと: 「……あれ、ベール=ゼファー? おまえ、喋れたのか?」
GM: 「喋れた……? よく分からないけど、気がつくと今ここにいて、こんな姿で……」
香穂: なんと、今お目覚めか。
やいと: 「……ちょ、ちょっと待ってくれ。さっきの戦いの時――」
GM: 「何だか最近面白いこと思い浮かんで、あんたを連れてどこかへ行こうとしてた所までは覚えてるんだけど……何があったのかしら」
やいと: 「……そこからかよっ!」
GM: 「そこからよっ!」
やいと: 「なんかよくわかんねーけど、裏界で封印されてた魔王をおまえが解放して、どっか行って、そしたら猫になって戻ってきたんだろ」
GM: 「裏界で封印されてた魔王……そう数は多くないはずだけど、誰かしら」
やいと: 「金髪に、ちょっと焼けたような色の肌をしたやつだよ」
GM: 「金髪に、ちょっと焼けたような色の肌……? 知らないわ、そんな奴」と、割と本気な感じで言っているのはわかります。
やいと: 忘れさせられてるなー。「あーっ、もうワケがわかんねーよ! オレは猫になったおまえと一緒に裏界を追い出されて、おまえは高い猫缶しか食いやがらねーし、その上、あの金髪が猫を狙って襲ってくるし!」
香穂: すごく……猫基準です……。
GM: 「なっ、何よいきなり叫んで! って言うか、私はもしかしてずっと猫の姿のままだったっていうの!?」
やいと: 「ああ。猫まっしぐらしてたぞ」
GM: 「……」
やいと: 「とにかく、おまえは猫になってからずーっと意識がなかった、ってことか……それが今になって、どうして……」
GM: 「……よく分からないけど、とにかくその魔王には報いを受けてもらわなくちゃいけないわね……」
やいと: 「よくわかんねーけど、オレもそれには賛成だ」
セイリオス: よし……今の聞いてた事にして、登場していいですかね。
GM: 「あと、私が魔王ベール=ゼファーだという事は他言無用よ、こんな猫の姿になっていただなんて知れたら……ッ!」という辺りで登場して良いですよ(笑)
セイリオス: 「……なるほど。妙に偉そうな猫だと思っていたが、そういう事か」と言って出てきましょう。
GM: 「!?」
やいと: 「うおっ、にーちゃん!? ど、どこから……」
GM: 「……よりにもよって、アンゼの匂いがする奴に聞かれるだなんてッ!」
セイリオス: 「……壁一枚向こうだ、大声を出せば聞こえない方がおかしかろう」
GM: 「やいと! 早くこいつを殺して!」と殺気びゅんびゅん。猫だけど。
やいと: 「おまえ、往生際悪いなぁ……」とのんびりと。
セイリオス: 「いや、聞いたからといって私に君達をどうこうするつもりはない。それが仇敵たる魔王であっても……だ」
GM: 「信用出来ないわ……それに、アナタがどうこうするじゃなくて、私がどうこうするのよ!」毛を逆立たせながら、ギリッと睨みつけつつ。猫だけど
香穂: ベル様が可愛いわけですが……。
セイリオス: 「だが、猫の姿のあなたにそれが出来るとでも?」
やいと: 「そーそー、今のおまえは猫なんだぞー」あ、そういえば、ベル様からの魔力供給は変わらずですかね?
GM: ……イラッ、という表情を浮かばせながら黙る。今感じましたが、ぎゅんぎゅんにベル様から魔力供給されてます。早く殺せという殺気と共に。
セイリオス: 「……君の方も、主人が猫のままというのは収まりが悪かろう」ちらっとやいと君の方を見て。……っと、いかん、調子ぶっこいてたけど力戻ってきてる(笑)
やいと: 「オレは、猫は好きだから、姿がこのまんまなのは構やしねーんだが……」
香穂: 猫"は"って(笑)
やいと: 猫は好きです。
GM: 「ちょっとやいと! 何言ってるのよ! というか早くこいつを殺しなさい!」
やいと: 「えー、でも力も戻ってきたし、このまんまでもオレは別に……」
GM: 今度はやいとの……と、服装はどんな感じですかね。
やいと: 服装だと……あまり何も考えてなかったけど、たぶん手足出てる適当な服ですね。ショタ盛りなので明らかに膝は出ていますね。
GM: じゃあ、足の膝辺りをひっかく。見よ! この見事な跳躍力!(猫視点)
やいと: 「ててっ、こらてめーっ!? 高級猫缶食わしてやったのにっ!?」首根っこ掴んでぶら下げちゃうし。
セイリオス: 「……これがずっと続くのかもしれんが、本当にいいのかね」(笑)
GM: 「こ、こらっ! 放しなさい! 何やってるの! 私は猫じゃないのよ!」手足ばたばた。
クロ: なにこのかわいいいきもの。
やいと: 猫をぶらーん……とぶら下げつつ思案して……「ちぇっ、なんかうるさそうだから、とりあえず戻してやるか。ってか、たぶんアイツを倒せば元に戻るだろ。ついでだ」
セイリオス: 「……そう言ってくれると有り難い。ベール・ゼファーを出し抜くほどの魔王となると、正直私だけでは心細いのでね」
GM: 「じゃあ、アンタは私が元に戻るのに協力してくれるって言うの?」
セイリオス: 「するとも。『弱っている敵と戦うのは恥だ』と、我が家の騎士道は唱えている。戦うのであれば、万全の相手とだ」
GM: 「ふん、その言葉後で後悔させてあげるわ。力が戻ったら、真っ先に殺してあげる」
セイリオス: 「……ともあれ、一応の納得はしてもらえたようだな。これからは共にヤツを追う事にしようか」
やいと: 「へへっ、にーちゃん気に入ったぜ。オレは協力する! そのついでに、おまえも元に戻してやるよ」と、ベル猫を頭の上に戻します。
GM: 「そうね……呪いのようなものに近いみたいだし、あの魔王を倒せば元に戻ると思うわ。それにしても……私をこんな姿にするぐらいだから、アンタ達じゃ真正面からぶつかっても死ぬだけよ」と、頭の上に落ち着きながら。
香穂: 戻って落ち着いた(笑)
セイリオス: 「それも十分に承知している。ヤツに勝つには……もっと力が必要だ」
やいと: 「さっきのねーちゃんと猫は? 結構強かったみたいだけど」
セイリオス: 「そうだな……あの少女と猫には何かしらの因縁もありそうだったが……」

 アンゼロットとベール=ゼファー、相反しあう二つの陣営に与する者達は、一人の勇者に期待を込め、互いに壁の向こうへと視線を向けた。


―――Middle05・決意を新たに 〜 自らの足で:村瀬香穂

GM: では、次は香穂のシーンに行きましょう。クロは自動登場となります。
香穂: はーい。
GM: あ。ちなみに、先程シーンに出ていなかったクロと香穂は、HPを筋力基準値に治癒ジャッジ、MPを精神基準値に治癒ジャッジして回復して良いですよー。
クロ: では、精神……と。全回復するなこれは(ころころ)出目10で全回復しました。
香穂: 戦闘中に癒してもらってるので、全快であります!
GM: よし、では始めますね。やいととセイリオスが部屋を出て行き、部屋には香穂と、抱きしめられているクロが残される。
クロ: ぎゅむー。なんとなく言葉をかけづらくて、じっと顔を見上げます。
香穂: 消えた二人を探しに行きたいんだけど、どこを探したら、どうしたらいいかわからない感じで……。
クロ: そういえばGM! 手がかりとか残ってないですかね。腕をするりと抜け出して、それを探ってみたりとか。
GM: おっと、手がかりか。そうね、知覚で判定してくださいな。香穂もOKですよ。
クロ: プラーナ1点使います。ふんふんと鼻を鳴らして……(ころころ)出目5に、プラーナで6足して17。うーん微妙。
香穂: 知覚じゃ無理だ多分……!(ころころ)クリティカルして出目6で、25!
クロ: うわあ、面目丸つぶれ。
香穂: こう、勝手知ったる家なので……。
GM: 残念ながら手がかりは特にないんだが……。強いて言えば、先程戦った相手が攫っていったのであろうということが、ハッキリとわかった。あと、ちょっと慌てて行動を起こした感じかな。多分負けるとは思ってなかったのだろう。
香穂: ないかー……!
クロ: あ、そうだ、空はどうなってます?
GM: 空はしばらくすると、いつもの空に戻りますね。
クロ: むう、本格的に逃げられたか……。
香穂: って、病院風通しよくなってるし家主いないしで、ここにいたらやばいんじゃ。
GM: 夜更けですからまだ発見されないとは思いますが、朝になったら大騒ぎでしょうね。
クロ: 「もう近くにはいないね」と空を見上げながら。「……説明はいるかい? 長い、長い話になるよ。とても信じられないような、荒唐無稽な御伽噺だ」と、荒唐無稽な黒猫が。
香穂: しばらくクロちゃんを見つめて。「……説明、して。今起こってること、私のこと。貴方のこと」夢で見たりしてるので基本的にクロちゃんは信じてます、本能的に。
クロ: 「……強い子だ」目を細めて笑います。ウィザードと常識とイノセントについて語りますのでルールブック参照のこと!「……そして、さっき戦ったヴァ=ゼオリオは、エミュレイターの中でも『魔王』と呼ばれる特に強力なヤツだよ。平安の世にアタシと仲間で倒した……と、思っていたんだけれどね……」
香穂: 静かに聞いてます。
クロ: 「アンタには力がある。だが、これはアタシの責任と言っても良い。家に帰ってすべてを忘れて、ゆっくり眠ってもいいんだ……攫われた夫妻は必ず助ける。アンタは……」どちらを選ぶ? と。
やいと: クロ姐さんかっこいいな。
香穂: 「あの魔王が、先生達をさらったの? ……なら、決まってる。私も助けに行く。必ず助ける!」
クロ: 「ここから先に命綱はない。腕がもげても足が取れても、食いしばる歯さえ残っていれば治してあげるから弱音はくんじゃないよ!」と笑って香穂の体を駆け上り、肩に乗ります。
セイリオス: 超かっこいい……ッ!
香穂: 「はい! ……頼りにしてます!」肩のクロちゃんを見て、ちょっと強がって、にっと笑います。内心怖いよー怖いよー、なんだけどね!

 そして、村瀬香穂は非日常への扉のその向こう側へと、今度は自らの足で進む事を決めた。


―――Middle06・騎士として:セイリオス・ヴィルヘルム・ベッセル

GM: では……本セッション初めてのシーンプレイヤー、セイリオスで。他の方も全員登場で。
セイリオス: お、おお……本当だ……。
GM: というわけで、決意を新たにした香穂とクロの元に、離れていた二人が戻ってきた。
セイリオス: まずは話をつけねば「少し……話を聞かせてもらっても構わないだろうか?」と香穂とクロに言いましょう。
香穂: 「……はい」ちょっと緊張した顔で。
クロ: 「アタシは構わないよ。できれば協力してもらいたいところだしね」
セイリオス: 「さっきのエミュレーターだが……ヤツらは君達を狙っているように見えた。君達には、何か心当たりがあるのだろうか?」
クロ: 「平安時代に一度のしてやったのさ。……まあご覧の通り、中途半端だったみたいだけどね」と肩をすくめて……肩?
セイリオス: 器用な猫だ……(笑)
香穂: 香穂の夢の話って、そういえば誰も知らないよね……。
GM: えぇ、クロにも話していませんよね。
香穂: 「私……あの魔王、知ってる。夢で、見た」夢の内容と、クロの声が聞こえたことを皆に言いますよ。
やいと: 「へえ……やっぱりなんか、因縁があるってわけか」
セイリオス: 「ふむ……恐らくは過去に倒された復讐、というところだろうが……彼女にもその記憶が夢として蘇っている、というのは気にかかるな」
やいと: というか平安は流していいんだろうか……やいとは世間知らずなのでへいあんがなんなのか分かってないけど。
セイリオス: よくわかんないけど昔なんだろう、という理解で。
GM: セイリオスそれで良いのか!(笑)
クロ: ウィザード的には特に驚くべきことでもないという驚愕の事実。
やいと: 「ってかよ、なんであんたは猫の姿なんかしてんだ?」とクロ姐さんに。
クロ: 「アタシはずっと昔に、一度人間として寿命を迎えたからね。今のアタシは八十九年前、普通に猫の両親から生まれた普通の猫だよ」うん。普通?
やいと: 「普通の猫は八十九年も生きねーよっ!?」
セイリオス: 普通と八十九年にすごい隔たりが(笑)
香穂: 「八十九年!?」ぎょっとして肩を滑らせてクロちゃんを落としそうに!
GM: 「ふぅ〜ん……でも、普通なら人間は人間として転生するはずだけどね。大方その魔王とやらが……死ぬ間際にアナタに呪いをかけたんでしょうね」と、ベル猫がつまらなそうに。
クロ: ああ! あのいやな感じは呪いだったのか!
セイリオス: 「なるほど……対象を猫にする呪い、か。それが倒される前に影響してしまったという訳だな」
クロ: 「なるほど…執念深いやつだねえ」てっきりこう、卵みたいななにか、植えられたのかと思ってちょっとビビってました。
GM: あぁ……それは怖い。今度使おう。
セイリオス: 「……ここまで聞いては、捨て置く事は出来ないな。良ければ、私たちも君達に協力させてもらえないだろうか?」
クロ: 「アタシとしちゃ願ったりかなったりだよ。二人だけじゃあいくらなんでも、心もとないしね」
やいと: 「アイツをぶっ倒すんならいくらでも暴れるぜ! こいつもうるせーしな」
香穂: 「私の方からもお願いします。先生達を、助けたいんです」ぺこりと頭を下げますよ。
セイリオス: 「こちらとしても、二人では心細いと思っていたところだ。君達が手を貸してくれるのならば心強い!」
やいと: そういえば、クロと香穂さんはベル猫のことなんだと思ってるんだろう……。
クロ: (なんだか、偉そうな猫だねえ……)
香穂: クロちゃんみたいな猫としか。
やいと: 香穂さん順応早いな(笑)
香穂: ああしゃべる猫なんかもいるんだなーという認識……実際エミュレイターなんか見ちゃったし、あっちのほうが断然怖いんです。
GM: 「それじゃ、決まりね」と、やいとの頭の上の猫は偉そうに。
やいと: 「あ、オレはやいと。で、こいつが大魔王様な」自分で言って 、はははーご冗談をー、な台詞だな(笑)
GM: 「んじゃ、さっさとあの魔王に関して知ってる情報を教えてちょうd……って何喋ってるのよ!?」
香穂: 「……はい!?」ベル様をガン見。
クロ: 「魔王……ねえ」胡散臭そうな半目で。
GM: 「わ、私はただの猫よ! ……って誰が猫よ! 猫だけど猫じゃないのよ!」
やいと: 「今更猫ぶってどうすんだよ……」
セイリオス: 「ああ、名乗り遅れたな……私は……」

 セイリオス・ヴィルヘルム・ベッセル。騎士が名乗りを上げる時。それは、戦いの始まりを告げる合図となる。


―――Middle07・動物病院にて:Research

GM: というわけで、情報収集をどうぞ。とりあえず一人一回ずつ、何についてどう調べるか宣言お願いします。
セイリオス: 「さて、調査を開始するとして、まずはヴァの事からか……」
クロ: GM、ヴァ=ゼオリオのコネクションを「前世の記憶を思い出す」という形で使いたいと思います。
GM: お、OKです。判定は幸運、もしくは信仰かな。
クロ: では幸運(ころころ)うーん、振るわない。ここはプラーナ使うべきだったな……出目6で19。
GM: いやいや、それでも余裕ですよ! 幸運たけぇ。
クロ: 招き猫にゃーん。
GM: んでは、クロが前世で調べた記憶を探った結果、以下のような事を思い出す。魔王"騙貌せし"ヴァ=ゼオリオ。階級は公爵であり、変身術、操心術を得意とする。また、隠されたモノを暴く力も持つと言われている。
香穂: 隠されたモノを暴くとな。
GM: 更に、一日一時間だけではあるが、その頭上に冠を戴く事で大公と同等の権力、能力を行使することが可能になるとも言われている。
セイリオス: それは凄い……。
GM: 戦闘的な能力としては、その豹にも似た姿から繰り出される体術は強力で、操心術を応用しながらの魔法攻撃も厄介なモノとなるでしょう。ちなみに、先程のヴァ=ゼオリオの姿をしたエミュレイターは、配下を変身術により強化していたモノだと思われます。
香穂: ベル様とかクロちゃんとか、やたらとねこねこしいのは……趣味ですかね!
GM: 主に趣味的なものですね!
セイリオス: 猫好きだから猫になればいいじゃない、とな?
GM: あ。いえ、猫の姿が一番愚かしいと感じているらしいです……多分。
香穂: にゃんと。人間が愚かしいんじゃないの……!
やいと: 自分も猫科的な姿してるくせして……。
GM: 人間のその下に猫がっ……とまぁそんな感じですね。あとは、クロが前世で確かに封印した。という記憶も残っております。あの封印は誰にでも気軽に解けるものではない……解ける者は相当の実力者である、と……。
やいと: まあ、封印解いちゃったのわれらですしね……。
GM: ですけどね……とまぁ、ヴァに関しての情報はこのぐらいですね。
やいと: 冠が気になるにゃん……あれ、ちょっと待てよ? ベル様の力戻ってるみたいだけど、まだ裏界には行けないのかな。
GM: 相談してみるのも良いかもしれませんね。
香穂: 私は、やっぱりヴァと先生たちの居場所を知りたいんだけど……どう調べてよいものやら。
セイリオス: と、冠はこちらで調べてみようか。それほどの力があるなら、ロンギヌスの資料にはありそうだが。……資料を当たる場合は、知力か幸運でしょうかGM。
GM: 資料を探って調べる場合は、そうね、知力もしくは信仰もしくは幸運ですかね。
セイリオス: ではプラーナ一点使うことを宣言して振りましょう。知力で(ころころ)出目7にプラーナ4に、知力7なので合計18。
GM: 18ね。そこまで高く設定してないので十分じゃのう。"ヴァ=ゼオリオの冠"愚者が被ると自分が王になったと錯覚してしまうと言われている。
香穂: 愚者って誰だろう。
GM: 愚者は不特定多数を表す感じで、特に誰って事はないですね。で、その冠は、一刻は神界にあったとも、人間界にあったとも。だが、最近魔王ベール=ゼファーが極秘裏にその冠を入手したとの報告が……。
やいと: ちょっ!? ベル様なにやってんの……。
香穂: べるううう!
GM: その後、どこへ言ったかは現在調査中である。と、ロンギヌス情報収集部隊や資料から得られる情報はそんなものですね。
やいと: まさか渡しちゃったんじゃねーだろうなおい。
GM: 「……記憶にないわねぇ」
セイリオス: なんという政治家的発言……こう言うからには渡したんだな(笑)
やいと: まあ今のベル様の記憶はふやけた豆腐並だしね……。
GM: あと、ヴァ=ゼオリオの伝説としては、変身させられた者は自分が変身したことを気付かず、その状況を普通と感じながら生活を続けるようです。変身術と操心術の併用みたいなものですね。
やいと: 少し前までのベル猫……。
クロ: 八十九年も普通と感じさせられていたのか……いや普通なんだけど、猫だし。
GM: クロのは、死ぬ間際だったから不完全な、ですが強力な呪いという形で影響を及ぼしたのでしょう。
香穂: あれ、でもベル様変身とけてないのになんで気づいたんだろう。
やいと: ですねぇ。術が破れたのがヴァの力が弱まったからなのかなんなのか……。
セイリオス: 何か無効にする条件があるのか……ううむ。
GM: 恐らく香穂のプラーナの影響なのではないか、との予測は付く。
香穂: うーん、じゃあ私とヴァっちゃんの関係を知りたいぞ。
やいと: 香穂さんのプラーナどういうことなの……やっぱそれが気になりますね。
香穂: 夢のあたりから記憶? をたどることは出来ますか。
GM: そうですね、それならば先程のクロがやったように、幸運もしくは信仰かな。割と、これは難易度を高く設定しております。
香穂: ぎゃあ低い…! えーと、どうしよう2点使おうかな……幸運で、プラーナ2点……じゃあ、足りない?
クロ: それを聞いちゃあ(笑)
GM: ノーコメントで(笑)
香穂: そらそうですね! 解放4なので、どうしよう。……とりあえず2点、で(ころころ)……あああああ! ファンブル!?
やいと: ああああああああ!
GM: あああああ……。
クロプラーナ2点は払い戻しですね。
やいと: せめてもの払い戻し……。
香穂: は、はい……しかし、全くなにもわからなそうだ。「えーっと、夢、忘れました!!」
GM: 夢の内容は覚えているけれども、関連性は見いだせない! ぐらいで!(笑)
やいと: やいとは世間知らずのおかげで情報判定振り直し持ってるんだけどな……この世間知らずを分けてあげたい(笑)
GM: とまぁ、残念ながらよくわからず、という事で……最後はやいと。
やいと: うーん、やいとどうしようかな。ベル様に裏界……というか裏界の最初、ヴァがいたとこに行けるか相談するかのう。
GM: ベル様との対話。ならば知力辺りかな。
やいと: ほむ そんではベル様にアタックします(ころころ)ほう……出目9で19。
GM: 高いですねぇ。それでは。「確かに、地上を探すより裏界を探す方が見つかるでしょうね……ただ、今の私の力だけじゃ無理よ」
香穂: だけ?
GM: 「まぁ、あんたがプラーナ分けてくれるって言うんなら、ゲートを開くことぐらい、わけないけどね」
セイリオス: 中々ハイレベルな要求がきたなぁ(笑)
やいと: 「なっさけねー話だな……どんくらいだよ?」
GM: 「そうね、具体的に言うと……8ぐらいかしら
やいと: 全部持って行きやがる(笑)
セイリオス: ボッタクリ過ぎる……!
やいと: 「おいっ、それ、オレの全プラーナじゃねーかっ!」
GM: 「そうね。まぁ、ただ単純に裏界に行くだけならそこまでいらないけど、ある程度アンタ達が死ににくい場所の方が良いでしょ? 比較的安全な場所へのゲートを開くなら、それ相応のプラーナが必要って事よ」
やいと: むうう……。
クロ: ふむ。「…それは、その子のプラーナのみでなければいけない、ということはないんだろう? アタシたち全員から少しずつ分ける形ではどうだ?」
GM: 「……良いの? こんな得体の知れない猫に、プラーナを明け渡すような真似して? ……猫じゃないけど」
香穂: ねこってゆったー!
やいと: 「いや、素直にもらっておけよ……なんでオレからむしり取ろうとしてんだよ……」
クロ: 「溺れるものは猫をも掴む。優先度の問題だね、いま最も可能性が高い案だと思うよ」
GM: 「まぁ、あとは、そうね……ここ最近、街で変な噂とかないの? 魔王が地上で活動してるなら、少なからずプラーナを集めてるはずなんだけど」
やいと: ハッ。猫や!
香穂: 猫が二足歩行とか、普通に暮らしてるとかのあれ?
GM: 「そこから情報を辿っていけば、裏界へ入りやすい場所が見つかるかもしれないし、直接その魔王の場所まで行ける可能性も高いわよ」
セイリオス: お、おお……!
やいと: すごく……忘れていました……。「おまえあったまいいな! さすが猫だぜ!」
クロ: 完全に忘れてた。
GM: 「……」
香穂: えっ、これよろこんでるの!?
GM: 爪立ててるの!(笑)
セイリオス: とりあえず分かれば話は早い……猫の噂を調べてみるしか。
やいと: 「わ、悪かった、悪かったから暴れんな! なに、こうなりゃすぐに戻してやるぜ!」
GM: と、言う辺りでそろそろ朝が近づいてまいりましたが……。
やいと: 移動しないとまずいですな。
香穂: 移動……どこがいいのかな。猫の噂の出所とかってどこなんだろう?
GM: 猫の噂は、街のそこら中でですね。思い返してみると、最近そもそも猫を多くみかけるような。
やいと: 実際に行ってみるのが早そうですな。
セイリオス: 出現情報とかから、地道に洗っていくしかないかな。
GM: では、街の方へ移動した……という辺りで一旦シーン終了です。


―――Middle08・猫の集会にて:Research

GM: では、再び情報収集をお願いします。先程失敗したものをもう一度……とかも可能です。
香穂: クロちゃんとかベル様って猫と話せたりするのかな。
やいと: ベル様はにわかだから微妙だけどクロさんは出来そうだな。
GM: ベル様はともかく、クロは八十九年の猫生活がありますから(笑)
クロ: 猫集会に顔を出せばいいわけですね。
香穂: 私は、さっきのをもう一度やってみたほうがいいのかな……。
やいと: 香穂さんの夢と猫大量発生あたりかな……。
クロ: 私は猫集会へ出席して、最近見たことのない……よそもの? 新顔?が増えているかどうか、その発生源について調査したいところですね。
GM: 一人ずつやって行きますので、誰かが失敗したらじゃあ変わりに私が別の方法で同じ情報を! とかは大いにアリです。
香穂: ええとじゃあいっちゃっていいですかー。調べる内容は夢とヴァと私。
GM: ガンガンどうぞー。
香穂: 今度こそ! プラーナ2点使っちゃうよで幸運勝負!(ころころ)ほっ。出目10にプラーナ7で23!
GM: 十分成功ですね。えっとですね、夢の内容を思い出しつつ……それと同時に、小さい頃に祖母から聞いたおとぎ話を思い出す。
香穂: 必死で思い出します。ヴァが居て、クロちゃん? がいて……って、えっ?
GM: 祖母から聞いたおとぎ話、それは、遠い昔のおとぎ話。
香穂: ばっちゃ何者……!
GM: 祖母の話したおとぎ話は、金色の髪を持つ悪魔と戦う魔法使いたちといった、どこにでもあるようなおとぎ話だ。だが、そのおとぎ話の中で、とても印象に残っていたものがある……。
香穂: どこにでもあるようなおとぎ話……。
GM: よくあるおとぎ話では、悪者が倒されそこでお終い。だが、祖母の話したおとぎ話は、悪魔を倒した後も話しが続く。……悪魔を倒した魔法使いたちの中の一人が、ある時、悪魔の姿に変化してしまった、という続きだ。
香穂: うわああ。
GM: そして、その悪魔を涙ながらに倒した魔法使いたちは、死ぬ間際に元の姿に戻った仲間に誓う。必ず、このような事は決して二度と起こさぬように、と……。
セイリオス: おおう……。
GM: そして、魔法使いたちはそれぞれ知恵を絞り、代を重ねてもなお修行を続け、引き継いで行き……その一族の血に、もう二度とそのような悲劇が起こらないよう力を宿し、受け継いでいった、と。そして、私たちにはその血が流れているんだよ、と。そう、祖母が笑いながら話していた事を思い出す。
香穂: 悲劇が起こらないような力って、ヴァの力を抑えるってことだよね。
GM: そうですね、今ならばそうだと理解できますね。
やいと: ヴァの天敵か……。
香穂: 「私に、そんな力が……?」思い出したことを皆に……話していいよね、話します。でも、ベル様に話すのはどうなんだろう……ちょっと遠慮したい感じ。
やいと: どのみち、やいとが聞いたことぺらぺら話しちゃうんですけどね。
GM: ちなみに、香穂は知る由もありませんが、ヒャッハー! と叫んでいたアタッカーの男性と、一人おとなしめのキャスターな女性が先祖様でございます。
やいと: ヒャッハーの血……だと……。
香穂: あっ、そういえば女性がいた……えっ、ヒャッハーと結ばれたの……!?
セイリオス: あの異様にテンション高いのが先祖……!(笑)
クロ: あいつの血が!
GM: で、ずるっと出てきた箒はおそらくヒャッハー! が使っていた箒なのでしょう……。
やいと: ヒャッハー割と頑張ってたんだな……。
GM: しかしまぁ、クロが香穂の顔をマジマジと見ても、流石に何百世代も立っているせいか、面影はないですね。
クロ: あ、さすがに面影は残ってませんか。
セイリオス: ヒャッハーの面影があるって言われても困る(笑)
香穂: うわああああ……で、あと悪魔に変化した仲間を倒したもう一人がクロちゃん、で四人でいいのかな?
GM: いえ? クロが悪魔の姿に変化し、倒された人物ですね。
やいと: ひとり、たりなぁい?
GM: あれ? ……魔法使い四人が悪魔を倒し、その四人の魔法使いのうち一人(クロ)が悪魔となる。そして、残り三人の魔法使いがクロを涙ながらに倒す、と。
クロ: 三人のうちの二人が結ばれて……。
やいと: 一人は……。
クロ: 残りの一人は、まあ、二人の手伝いをしたりとか。
GM: あぁ……あぶれちゃったんですよ……。
やいと: あぶれちゃったんですね……。
GM: た、多分、彼の血を受け継いだ人物もどこかにいるでしょう! ただ、それがウィザードとしての力を持っているかは定かではありませんが。
セイリオス: 影薄かったし……かわいそうな最後の一人……。
GM: でまぁ、ベルが意識取り戻したのもそれが原因であろう、というのはわかる。まだ香穂の力が弱かったので、すぐに完全な効果が現れるって事はなかったのだろう。
やいと: まあとにかく、香穂さんはヴァの天敵であり……彼女の傍にいれば、猫にはされない!
セイリオス: やはり彼女の力が必要なのだ……! あとは、問題の居場所を見つけるだけかな。
GM: ですね。では残り三人、何を調べるね?
やいと: まずはクロさんの出番かな?
クロ: そうですね、猫集会で。二足歩行の猫とか、人間みたいな猫の情報を集めれば近づけるかな。
GM: んでは、猫集会は……知力もしくは幸運で。
クロ: 幸運しかないっ(ころころ)出目5の18です。
クロ: にゃーんと一声かけますれば。
GM: にゃーんと一声かえってきます。
やいと: しかしこの猫たち平和である。
香穂: おおおこれは我々にはわからない……!
GM: にゃーん(どうしましたか姉御!)
クロ: 「お前たち、最近おかしな猫をみかけなかったかい? 今まで見かけなかったやつだとか、まるで人間みたいに、後ろ足だけで歩いたりするような……」
GM: 「人間みたいに、ですか……確かに最近よく見かけますね。アイツら、こっちから話しかけても大抵無視しやがるんだ、とんだよそ者だぜ!」
クロ: 「そいつらが多い地区を絞り込めるかい? どこから来たか、突き止めるんだ」目撃証言の古い順に優先度を高くしていけば、多少はわかるんじゃないかなあ。
GM: 「おお! 姉御! ついにカチコミに行くんですか! それなら合点承知の介だ! すぐに手配しますぜ!」
やいと: カチコミきたー(笑)
香穂: 猫……(笑)
GM: 「おう! 聞いたか野郎ども! あの変なよそ者達の事務所を探しだすんだ! 今すぐにな!」
セイリオス: ついにとか事務所って何だ(笑)
香穂: 猫の結束が固い……!(笑)
GM: 「へへっ、もう既に皆やる気満々でさぁ、これならば半日も経たずに奴らの事務所突き止められますぜ!」ちなみに、クロ意外には、にゃんにゃんにゃーん、と聞こえています。
やいと: 猫すげーな。
香穂: 姉御もすげえ。でもこう、にゃんにゃんシーンで和みます。
クロ: 若い猫の面倒を見ているだけなんだけどねえ(笑)
GM: というわけで、しばらくすれば不思議な猫の発生源を突き止める事が出来るでしょう。さて、では他二人はどうしますか?
セイリオス: うーむ、特に調べることがないような……。

 実際にGMからも用意した情報は出尽くしていたため、やいとがコネクション、赤羽くれはを利用しての情報収集で魔王ヴァ=ゼオリオの能力を再確認。セイリオスが平安時代にヴァを封印した際の記録を探った結果、特定の封印具が必要ということもなく、同程度の力を持ったウィザード……クロが居れば問題ないという事を確認した。

GM: そうこうしていると、クロの元に猫が集まってくる!
香穂: 猫ファミリー来た!
GM: 「姉御! 奴らの事務所を突き止めましたぜ! 奴ら、ここから山一つ越えた先にある森を住処にしているらしいですぜ!」
クロ: 「よくやった! 後でかつぶしを調達してきてやる!」
香穂: 森……?
やいと: (オレも後でかつぶし分けてもらいに行こう……。
セイリオス: もしかして最初に落ちてた……?
クロ: ほほう、出口が入り口?
GM: やいとが口を割ればわかりますが、やいとが出てきた場所ですね。
やいと: ……はっ、山一つ越えてたのか(笑)
香穂: さすが一週間逃亡してただけはある。
セイリオス: 目星はついたから、あとは乗り込むだけか……!
GM: そうですね! というわけで、シーン終了です!

 そして、四人のウィザードは猫に導かれ、決戦の地へと―――。


―――Climax・決戦の地:村瀬香穂

GM: では、クライマックスフェイズ。シーンプレイヤーは香穂です。他の三人も登場していてくださいな。キミ達は、猫たちの協力を得て調べだした森へと訪れていた。
クロ: 香穂の足元をちょこちょこついていこう。
香穂: やいとくんが落ちてきた森ですね。
GM: ですです。冷たい雰囲気のようなものが奥の方から感じられます。
クロ: 「このプレッシャー……間違いなさそうだね」
やいと: 「なんか、ヤな雰囲気がするな……」
セイリオス: 「恐らくは、手ぐすねひいて待ち構えているのだろうが……行くしかあるまい」
香穂: 香穂は、戦うって決めたもののちょっとこわごわ。
クロ: 「虎穴に入らずんば猫を得ず。たとえ罠があっても噛み破る気持ちでいかないといけないときもあるさ」
GM: 森の奥、冷たい空気の流れてくる方に向かっていくと、少し開けた場所に出る。そこには大きな岩が鎮座しており。その上に紅い目をキミ達の方へと向け、ギラギラと光らせている猫が一匹座っていた。
やいと: 「猫がいるなら行くけどよ……と、猫?」
セイリオス: ここに猫とな……。
GM: 猫はキミ達の方を見ると目を細める。「下僕を殺してくれたのはアナタ達ね……さぁ、いらっしゃい。歓迎するわ」猫を通して、魔王ヴァが語りかけてくる。
香穂: 「先生達をどこへやったの!」軽く震えながらにらみつけます。
GM: 「ウフフ、先生達、あの人間ね……大事にしているわよ? ……さぁ、来る気があるなら……」と言うと、空に紅い月が昇る。
クロ: おお。
GM: 「来る気があるなら、その猫の真正面に立ちなさい、こっちに呼んであげるから」
セイリオス: 「……愚問だな。お前を倒す、その為に我等は来たのだ」
クロ: 「わざわざ猫身中に虫を抱え込むか。いくらアタシと香穂に殺意を抱いているとはいっても、呆れるくらいの自信だねえ」
GM: 「自信? 自信じゃないわ、これは……余裕よ」
やいと: 「なんかよくわかんねーけど、アイツのところに行けるなら……」
GM: 「これは、私の力を使うまでも無いようね……でも、一度入ったらそのヴァ=ゼオリオってのを倒さないと戻ってこれないかも知れないわよ」と、ベル猫が。
やいと: 「はん、どのみちぶっ倒すんだろ」と頭の上に軽く返します。
GM: 「そうね、他の連中はともかく、やいとには一人でも行ってもらうわよ」やいとの頭をもふもふ叩きながら。
香穂: 「……あの魔王を倒して先生達を助ける。そう決めました。だから、行きます!」ベル猫をみつめて言います。
セイリオス: 「その通り。我々は勝って帰る、それだけだ!」
クロ: 「いい覚悟だ!」と香穂の肩へかけのぼり。「さあ、900年前の再現だ、ヴァ=ゼオリオ! 何度だってかみ殺してあげるよ!」
やいと: クロ姐さんおとこまえやな!
香穂: しかし姐さん結局猫のままだな……!
セイリオス: そういやそうだった……(笑)
GM: 投票の結果、猫のままという事に(笑)
クロ: 猫好きだからいいのです!
GM: では、皆さんが猫の真正面に立つと、猫の瞳がひときわ紅く輝き出す。そして、周囲の景色がぐにゃりと溶け、その次の瞬間には、空に昇る紅い月の他には何も存在しない……ただ、足は確かに地面の上に立っている感覚のある、不思議な空間の中にいる。
やいと: 最初の無重力から落ちてきたとこでもないようですね……。
クロ: 周りの様子ですが、ヴァらしき影もない?
GM: 周りを見渡すと、正面の、何も無い空間から三つの足音が聞こえてくる。
香穂: 三つー! 嫌な予感!
GM: 「よく来たわね……うふふ」正面には、ヴァ=ゼオリオらしき姿が三体立っており、三体とも同じような笑い声を上げる。
やいと: えっ……「な、なんだこいつら……?」
クロ: 向かって右側が本体だ! と適当に言っておきます(笑)
セイリオス: 「映し身、か……?」ある意味全部本体な予感!
GM: 「なんだこいつら、ですって? アナタは魔王ヴァ=ゼオリオを殺しに来たんでしょう?」
やいと: 「だ、誰が喋ったんだ?」
香穂: 「変身能力、操心術……あとの二人は、誰……?!」
クロ: 全部張り倒せばよいことだ……と言いたいところですが、そうもいきませんね。
GM: 「私は魔王ヴァ=ゼオリオよ、それ以外の何者ではないわ……うふふ」
やいと: 「一人だけがヴァ……ゼ……ヴァとかいうやつだってことか! ちぇっ、めんどくせーな」
セイリオス: この中に倒しちゃいけない人が混じってると、ちと厳しい。
香穂: えーっと、何かヒントあったっけ……あと二人って、先生と妙子さんかなあと思ってるわけですが。
クロ: まず間違いないですね。
GM: さて、三人とも身構えて、こちらに襲いかかって来ようとしている!
やいと: ちょっと並行して下がりたい(笑)
香穂: うわああ!
GM: 「あらあら、どうしたの? 殺しに来たんでしょう?」一歩ずつ前へ。
セイリオス: うーん……判定で見抜くしかないかなぁ。そもそも出来るのか不明ですが!
香穂: 昔からの知り合いだと思うんで、何か感じたりしないですかね!
やいと: そもそも見た目が変身出来てもプラーナの質とかは……そこまで変えられちゃうのかな?
クロ: 限界はあるはずだから、戦闘に突入してから能力の差で見極めるという選択肢も。
GM: うーん、そうねぇ。ではこう、香穂は幸運で判定をお願いします。
香穂: あっはい! うわああ幸運そんなたかくない……。ここはプラーナ様かなあ!
GM: さて、じりじり後ろに下がっていると……しばらくするとキミ達の後ろに見えない壁のようなモノがあるね。これ以上、下がることは出来なさそうだ!
やいと: GMが追い込みに入っている(笑)
クロ: 「セイリオス! 時間を稼ぐぞ!」
GM: 「うふふ……もう、後は無いわよ」
セイリオス: 「……やるしか、ないか! せめて、彼女が見極めるまでの時間を!」と言ってグレイブ構えましょう。
香穂: うわああ、プラーナ1点使います!(ころころ)出目8にプラーナ2、合計16!
GM: お、それなら成功だね。では、香穂は自らの血にヴァに対抗する力が宿っているという事を思い出す。それを利用すれば……。
やいと: 香穂さんがなんかしろと……。
セイリオス: なるほど。ヴァの力を抑える事が出来るはずなので、それを使えば本体以外は見破れる、と。
GM: ですね。データ的には、香穂がプラーナ1点消費して自らのプラーナを放つ事で偽物の正体がわかります。
やいと: ほう!
香穂: ここは使いどころ! 1点使います。体の奥底から力がわいてくる……!「私には、わかる……!」
クロ: 「香穂、自分を信じな! アンタなら……アイツらの子孫であるお前なら、大丈夫、なんとかできるさ!」と、あたかもこう、なんか知ってる風なことを言いましょう。
香穂: クロちゃんを抱えあげて。「急患です! 先生! 妙子さん助けてーー!!」って叫ぶ!
セイリオス: な、なんという手段! この発想はなかったわ!(笑)
クロ: きゅ、急患!?
やいと: 効きそう(笑)
GM: 何という叫び(笑)
クロ: 急に抱え上げられて目を見開いてぱちぱちまばたきします。全力で気合を込めた香穂の叫びにプラーナが乗り、光の波動が迸るわけですよ!
GM: 了解。では、その叫びと共にプラーナが辺りに流れる! ……そして、真ん中と左のヴァ=ゼオリオの姿が一瞬揺らぐ。
やいと: 「アイツが本体ってわけか……!」あれ、右が本物(笑)
クロ: ……やっぱり向かって右だ!?
GM: そうなのだ……何故わかった!? と叫びたかった(笑)
セイリオス: 「これが、彼女の真の力か……!」と驚き役を。
香穂: 「姿が違ったって! わかるもの! 貴方の力は、心そのものを変えられない!」
クロ: おおおかっこいい!「さあて年貢の納め時だよ!」
セイリオス: 「これで心おきなく戦えるというものだ……!」
GM: では、右のヴァ=ゼオリオが少々驚いたような表情を見せるが、すぐ平静に戻り、香穂のプラーナをかき消すかのように、魔力の奔流を辺りに流す。「姿が違ったって、わかる……? 戯言を!」すると、揺らいでいた姿がヴァ=ゼオリオの姿に戻りますね。
クロ: なんと!
香穂: 「貴方にはわからないの? なら、私たちは負けない!」剣を構えますよ……ってうわあ!
GM: 「フン。変異の力を無効にする能力、面白いけど、弱いわね、うふふ」
やいと: やいとは野性のまなざしでどれが本物だったかじっと見ていますよ……!
セイリオス: とりあえず区別がつけば本体を狙うだけ……だが、辛い。
香穂: ここででっかい紙コップが天から降ってきてシャッフルタイムです。
GM: いやいや、無いから! そして大丈夫、もしシャッフルしても行動値15が本物です(笑)
やいと: なるほど(笑)
GM: さて、では二人を助ける方法を具体的なルールとして説明致します。

ルール解説:
偽ヴァ=ゼオリオは、HPを5以下にすれば気絶させる事が出来る。
偽ヴァ=ゼオリオは、香穂の攻撃によりHPを半分以下にすれば、ヴァ=ゼオリオの呪いを払うことが出来る。
※なお、HPが0以下になった場合は、トドメを刺したキャラの信仰ジャッジで生死判定を行ないます。

クロ: ふむふむ。
香穂: うわああ私か!
GM: 上記の二つの方法、どちらかで二人は安全に退場させる事が出来ます。HPいくつかはわからないね。
やいと: 5はちょっと……オレは攻撃しない方がよさそうだね。
クロ: やいとは、本体をガリガリいったほうが良いね。……行動にプラーナつっこんで回数で攻めれば、後手に回らずに目的達成できるかなあ。
セイリオス: なぁに……殴られる分にはディフェンダーがいるさ。
クロ: 距離さえ確保できれば、最悪”偽ヴァを付与魔法で防御する”ことでカバーできる。多分いける。
GM: 「さて……じゃあ、準備は良いかしらね、うふふ」
やいと: 「安心しろ、おまえはオレがとっちめてやるぜ!」と本体に。
クロ: 「準備ができないと困るのはアンタのほうじゃないのかい? 手品のタネは割れてるんだよ!」
GM: 「別に、これはただの余興よ……うふふ。せいぜい、大切な二人とやらを殺さないように気を付けることね」
セイリオス: 「……貴様のような卑劣な輩に、負けはせん!」
香穂: 「……貴方はもうここまでよ! おとなしく、二人を帰しなさい!」

 そう声を張り上げる香穂に迷いはなく……剣を握る手には、初陣の時のような震えは無かった。


―――ClimaxBattle:魔王ヴァ=ゼオリオ、偽ヴァ=ゼオリオ×2

香穂: ここから初手攻撃だと、ブレードアサルトでつっこむしか。
セイリオス: 中々スリリング……。
クロ: こっちも行動にプラーナつっこんでフォローしますので、ここは恐れず踏み出してください!
やいと: やいと一歩出てもいいかな……。
GM: では、準備よろしですか? ……というわけで、行動ジャッジ行きますね(ころころ)×3。ヴァが24、ABがそれぞれ16、17。
香穂: うっ、どうしよプラーナ……。
セイリオス: 流石に本体は高い……ここはプラーナ2点突っ込んで振るしかないッ!(ころころ)おっし高い! 30!
香穂: 高い! これは安心して突っ込めるかな。
やいと: もう我プラーナを惜しまぬよ。2点使おうと思う(ころころ)27。
クロ: プラーナ2点を入れます。てい(ころころ)26です。
セイリオス: 何とか先手取っていけますな。
香穂: 2点ぶち込みます(ころころ)30!
クロ: ああっ、あと1あれば四回攻撃がっ!
やいと: のっけからクライマックスなウィザードたち。

 というわけで、行動カウントと位置関係を以下に示す。

◆行動カウント
30:香穂セイリオス
27:やいと
26:クロ
24:ヴァ
17:偽ヴァB
16:偽ヴァA

◆開始位置
1.香穂クロやいとセイリオス、 3-4
2.ヴァ 4-1
3.偽ヴァB 3-1
4.偽ヴァA 2-1



GM: では、セットアッププロセスで行動は無さそうなので……香穂、もしくはセイリオスからどうぞ!
香穂: べっちゃんが二番目なら、突撃して叩いても大丈夫かなあ……?
セイリオス: ガンガン行っていただきたい。後から追っかけて守りに行くので!
クロ: この状況ならみんなついていけるから大丈夫。
香穂: じゃあ行きます! マイナーで偽ヴァBのいる3-1に。ウィッチブレードに乗ってメジャーでブレードアサルト!
GM: 全力移動するなら敏捷ジャッジをお願いします。三歩進む場合、9以上で成功です。
香穂: 敏捷は7あるから、普通にいけるかな……(ころころ)ほ。出目5で成功。
やいと: 「落ち着けよ、ちっこいねーちゃん!」
香穂: 「あああ、すみません! ……私、落ち着けっ!」というわけで、先生か妙子さんか……殴りますね!「……ごめんなさい! 目覚めて!」
GM: 「焦っているのが手にとるようにわかるよ。それで誰かを助けられるのかしらね? うふふ」
香穂: 命中は-2だから……(ころころ)ぼちぼち……? 出目8で19。
GM: (ころころ)……おおう、クリティカルに出目9で29。
香穂: おおおおい!
クロ: ぶふっ、なんというGMちから。
セイリオス: ぶっ……またGMが凄い目出してるよッ!
やいと: き、きっと、妙子さんか院長だと思うと手が鈍ってしまったんですね!
GM: 「そらそら! 自分一人守れないような小娘が、誰かを助けられるとは思わぬことね!」と、今香穂が殴りかかった偽ヴァが。
香穂: ええーいやーん。「……黙りなさい!」とかいいながら内心ものすごく動揺しています。
クロ: 「たとえ小さな手のひらだって、四つもあつまりゃ猫の一匹もひっぱたけるようになるんだよ? 九百年前のアンタみたいにね、ヴァ=ゼオリオ!」
GM: 「九百年前のあの時は素直に負けてあげたけど……今度はそうはいかないわよ?」
やいと: 「ねーちゃん、今は躊躇ってもしょうがねぇ! ねーちゃんなら出来るぜ! 二人を助けるんだろ!」
セイリオス: 「諦めない事が肝心だ。目的を果たすまでは……私が君の盾になろう!」
香穂: 「うん! 躊躇わない。……もう、迷わない!」べっちゃんかっこいい!
クロ: うーん、騎士だなあ。絶対美形ですよこのひと。
セイリオス: 美形なんだよ!(笑)
GM: セイリオスかっけぇなぁ……というわけで、セイリオスどうぞ。
セイリオス: では、一縷の望みをかけて全力移動(ころころ)出目6で成功。
GM: メジャーはどうするね?

(※香穂はブレードアサルトの効果で全力移動後に攻撃していたが、全力移動はメジャーでの行動となる。そのため、ルール通りならこの時点でセイリオスの行動は終了となっている。最初の戦闘でもあったが、ルールの運用間違いはセッション中に割とある。気づいた時には、次から気をつけるようにすれば良い)

セイリオス: よし、では本体ヴァに攻撃で!(ころころ)お、高め。出目9で21!
GM: クライマックスフェイズに相応しい出目で頑張ります(ころころ)……ファンブル、ですね。
香穂: ここで!?
セイリオス: さすがです! ではダメージ参る(ころころ)出目8で35点!
GM: デカッ!?(ころころ)……よしっ、出目12で21。
セイリオス: ちょっとした削りにしかならんが、積み重ねが大事。
GM: 「こっちを狙ってくるとはね……うふふ、良い判断、かしらね」
セイリオス: 「余興の相手であれば、私で十分という事だ」真打が出たら引っ込む的な意味で。
やいと: 「にーちゃんかっけーな!」
GM: 「そうね、余興の間は、ね……うふふ」さて、次はやいとだっ。
やいと: クロさん次どこ行く予定でしょうか! 近くにいたほうがいい気がする!
クロ: カバーリング的に全員固まったほうがいいんだけど、範囲攻撃が怖くもある……。
セイリオス: ワイドカバーがあるので、一回だけは耐えれます。
クロ: まとまりますか。
やいと: まとまりますか。移動力2なので、とりあえず3-3あたりに行って……次で3-1かな。では、マイナーで3-3に参りますぞ。メジャーでヴォーティカルショットで本体を攻撃します。あたれ(ころころ)おい……出目2で19。
クロ: 大丈夫。GMなら、GMならきっと……。
やいと: それでもGMなら……GMならなんとかファンブルしてくれる……!
GM: (ころころ)……おいィ!? ファンブル振ったよ!?
香穂: してくれたー!
やいと: 最高です。ではダメージ(ころころ)出目6で37。
GM: 肝心なのは魔防ジャッジぞよ(ころころ)ぐはっ、ヴォーティカルの魔防-5が入って、出目4で10。
クロ: 次はこちらですね。全力移動を宣言、3-1へ。
GM: ほほい、敏捷で判定。難易度9でどうぞー。
クロ: (ころころ)出目6で11。というわけで以上です。
GM: さて、ではヴァだ。マイナー移動で3-1へ。
セイリオス: 本体の攻撃を耐えしのぐタイム。
やいと: うおお、すごい密集地帯でごちゃごちゃした(笑)
GM: メジャーで……香穂に攻撃だ。
やいと: やっぱり狙ってきますよね……。
セイリオス: ダメージはこっちで何とかするので、軽い気持ちで回避をば。
GM: 「そらそら! 防御も考えないと死んじまうよ!」(ころころ)……攻撃で出て欲しかったですね! クリティカルの出目8で命中35!
香穂: ちょおおお! GM、なんっで私のときにことごとくダイス目爆発するんでっか!
GM: 主人公補正かと!(笑)
クロ: マイナス補正だ(笑)
香穂: ぐぐ……普通にぽいっと(ころころ)無理ですよねー。「……ッ!!」剣をかまえなおしーっと。
セイリオス: ここはカバーリングどころか……というわけで、カバーリングします。
GM: 了解しました、ふふふ(ころころ)出目6で攻撃43!
香穂: 攻撃の値が37て……!
やいと: どうしても肉体派。
クロ: セイリオス、クッションいります?
セイリオス: この程度なら、ファンブルしなきゃ大丈夫っぽいので、無しで。(ころころ)……したッ。
やいと: あっ。
セイリオス: ……という事で、幸運の宝石を早々に割ります。出目4の37ですな。6点通し……まだまだ!
GM: さぁ、また香穂のターンですよ。
香穂: 「べっちゃんさん!大丈夫ですか!」うう、今度こそBを潰したい……。
やいと: 潰しちゃらめえええ!(笑)
香穂: つぶさなーい! 助けます! ます!(笑)
セイリオス: 「これしきで倒れる私ではないさ。君は、君の成すべき事を!」と攻撃防ぎつつ。べっちゃんさんはもう突っ込んでいる暇もないね!(笑)
香穂: ブレードアサルトは使わないほうがいいかな……普通に偽ヴァBを殴ります(ころころ)おっ、クリティカルに出目10で命中33!
セイリオス: おお! これからが主人公ちからの見せ時ですよ(笑)
GM: おおう……でぇあ! 回避振りますよ〜(ころころ)む、うぅ……ファンブル?
香穂: えっここで!?
やいと: でぇあぁ!(笑)
セイリオス: GMちからも存分に発揮されている……。
香穂: なぐりまーす! やっと……!(ころころ)出目6で、39です!
GM: (ころころ)出目7で、防御14の25ダメージ。
香穂: 「目覚めて……!」25点がきゅううんと……半分いくかな……。
GM: では。その攻撃を受けると、ひときわ大きく姿が揺らぐ。そして、徐々にヴァだった姿は、院長さんの姿へと戻っていく……。
香穂: 「先生!」慌ててかけよります。
GM: では駆け寄ると、気絶してはいるが、ちゃんと息はあるね。データとして守らなきゃいけないとか、そういうのは無いから安心してください。
香穂: あっ。よかった。
やいと: 次は妙子さんをハーフボッコですね!
GM: 「……」と、そんな様子を見て、ヴァが少し真剣な表情に。
クロ: 「どうしたい、ヴァ=ゼオリオ、切り落とす尻尾が減ったのがそんなに気になるのかい?」なんだかヴァを野次ってばっかりだわ。
やいと: 「へへっ、余興ってツラじゃなくなってきたみたいだな!」
GM: 「そうね……そろそろ、本気で殺り合いましょうか」

 そして、セイリオスがその場で、やいとが3-4に下がりつつヴァ本体に攻撃し、合計33点のダメージを与える。次に偽ヴァが2-3まで移動し、やいとに9点のダメージを与えるが、カウントを15まで下げていたクロが3-2に下がりつつヒール……(発動判定を失敗しそうになるが、幸運の宝石を使用して成功にする)を使って、8点回復する。

やいと: 幸運の宝石まで使って……お世話になります……。
GM: ではヴァ=ゼオリオの手番。マイナーで操心術、続く攻撃で1点でも与えたら、対象に重圧を与えるという技にございます。
香穂: 重圧とな!
GM: そして、メジャーで獣魂の牙。範囲に攻撃致します。対象は香穂とセイリオス。
セイリオス: ぐお、範囲攻撃がここで……と思ったが二人か。
香穂: クロちゃん抜けててよかった!
GM: クロに逃げられたのは予想外でしたね(ころころ)出目9で命中26。
セイリオス: よけられる気はしないが振るのみ(ころころ)出目10で19。
香穂: (ころころ)ド命中! ファンブルで1ですね……。
クロ: 一人ならキュアで重圧を回復できる!「セイリオス! わかってるね!?」
セイリオス: 「無論だ、彼女には……傷一つつけさせん!」カバーリングで!
香穂: あっ、ちょっとこれべっちゃんかっこいい……!
GM: おうさ!(ころころ)出目7で攻撃44点!
クロ: 何枚いる、セイリオス!
セイリオス: 一回はプラーナでしのごう。もう一回をお頼み申す。
GM: 「さぁ、アナタの心は深く沈みゆくわ……」
セイリオス: まずプラーナ2点突っ込んで防御(ころころ)よっし弾いた! 出目10にプラーナ4の、47!
やいと: おおおおお!
GM: 弾かれたか! ではもう一回、44点どうぞ。
クロ: 「よくぞ言った、それでこそ侍!」平安時代、武士は微妙な扱いだったけどそれはそれ! ヴァニシング! 防御+8!
セイリオス: という事で防御ッ(ころころ)出目7で48。危なげ無く弾く。
香穂: かきーん!
セイリオス: 「私が立っている限り……手は出させん!」と、風車っぽくグレイブぐるぐる回して弾きます(笑)
やいと: ううむかっこいいでござる。
GM: 「まさか……カスリもしないとはね……」
香穂: それをみて。「べっちゃんさん……かっこいい」と。
GM: さて、次は香穂ですだ〜。
香穂: ここから偽ヴァAまでっていけますっけ……。
クロ: 全力移動が必要ですね。4sq離れているので、敏捷で11以上。
香穂: 敏捷7だから4かー。いけるいける! ブレードアサルトで2-3までばびゅん!(ころころ)すすっと、出目10で成功。
セイリオス: ついに全員ばらけた……(笑)
香穂: 命中-2なので……(ころころ)出目11で22! 妙子さああああん!
GM: (ころころ)出目3で13。うむ、当たりますな。
香穂: んじゃブレードアサルトなんで攻撃+5で……(ころころ)ちょっと殴りすぎてる感が……! 出目11で49!
セイリオス: 流石のアタッカー……!
GM: (ころころ)ぐおっ、出目2で防御9(笑)
香穂: あっ、ちょっしなないよね!?
GM: だ、大丈夫です。残りHP8です! というわけで、偽ヴァのHPは48でしたとさ!
香穂: さっきの、25殴ったのってすっごくギリだった!
GM: では、キミが一撃を叩き込むと、こちらもまた姿が揺らぎ、妙子さんの姿に。
香穂: 急いで戦線離脱させますよ!
GM: うぃうぃ。ではでは、次セイリオス〜。
セイリオス: さて困ったぞ……うーむ、ここを動くわけにもいかんし。
やいと: ばらけすぎですな……(笑)
クロ: そのまま殴って削りきればいい!
セイリオス: やはり殴ってしまうか……。
香穂: 削りきるディフェンダー!(笑)
セイリオス: いざ攻撃だぁー!(ころころ)ちょ……2回クリティカルに出目8で、40!?
香穂: ヒーローポイント大噴出(笑)
GM: なん……(ころころ)出目11、高いけど23! 無理だ!
セイリオス: しからばダメージ(ころころ)おお、こっちも! クリティカルに出目8で45点!
クロ: おおお!
やいと: ヒーロー!
香穂: ヒーローすぎる!
GM: (ころころ)出目8で17点防ぎ……くくぅ、痛い痛い。
セイリオス: そろそろいい感じに削れてきたはず……!
GM: ディフェンダーが削りすぎだ(笑) では次、やいと〜。
やいと: さて……えーっと、移動しなくていいのかな……。
セイリオス: 今だとこれがベストポジションっぽい。これでアタッカーがこっち来てくれれば、位置関係としては申し分ない。
やいと: よし、ではマイナーなし、メジャーでヴァにヴォーティカルショットするう!(ころころ)出目10で27!
GM: (ころころ)出目11で24。ぐぐぐ、一応回避出来る目があるようにしたのだが、一度も避けられてない(笑)
やいと: そなたの魔防に-5!「あんま舐めてもらっちゃ困るぜ!」(ころころ)出目8の39!
GM: ぐぐぐ(ころころ)……ぐおお、やばいやば、い……。ファンブルで、魔防、1……。
セイリオス: 流石……過ぎる……(笑)
GM: 「くっ、まだ……まだよ!」というわけで、ここでHP50以下になった際に発動するオートスキルを使用!
セイリオス: む、なんだ……?
香穂: なんかくるうううう!
GM: オートスキル、アンスス=ゲーブ。使用者の攻撃、魔攻、防御、魔防、行動の値を+3致します。シーン持続効果!
香穂: シーン持続!
GM: というわけで、満身創痍の姿でよろめきながら、ヴァが懐から冠を取り出す!
やいと: アッ。
セイリオス: ここでパワーアップか……!
香穂: 1時間フィーバーですね……。
GM: 「アンスス=ゲーブ! 我に力を与えたまえ!」冠を掲げると、ヴァから強力な魔力が流れてくる!!
香穂: これで攻撃来るのか!
クロ: このばらけた状態で……誰にくる!?
GM: では、マイナーでぐるくる。続く攻撃のダメージ+1して、ダメージを1点でも与えたら、対象に狼狽を与える。
セイリオス: ぬう、ついに泣き所の魔法攻撃が!
GM: そしてメジャーでグングニール、3カウント消費して魔法攻撃を行う。相手の抵抗ジャッジに-3する。また、このスキルによる魔導、魔攻ジャッジではファンブル、クリティカルが発生しない。対象はクロでっ。
セイリオス: バカな、GMちからがッ(笑)
香穂: クロちゃああああん避けてえええええ!
GM: ヴァが虚空に手を掲げると、一本の槍が出現する。それをグッと掴み取ると、クロに投げ放つ!(ころころ)……ふぁふぁふぁ、ファンブル発生しねーから!で、出目5で魔導20!
クロ: 素晴らしい……って発生しないんだった(笑)
やいと: 命拾いしたな……というかGMのダイス目すばらしいですね……。
GM: グングニールだから、ファンブルで外れるとかカッコ悪いよなぁ……と思って効果をつけておいてよかった。
クロ: プラーナ2点! キャットアクション!(ころころ)……出目6にプラーナ3で、合計22。くるくるくるっ!
香穂: クロちゃんナイス避け……!
GM: ぎゃあ、避けられた!?「馬鹿なっ! この槍の攻撃を避ける、だと……!?」
セイリオス: ここを凌げれば、後は一気に畳み掛けるだけ……!
クロ: 行動放棄します。次ラウンドへどうぞ。

 アンスス=ゲーブの効果によって行動値に+3されたヴぁが26を叩きだすが、行動させる前に倒すつもりでプラーナを突っ込むPC達。行動順と位置関係は以下のようになった。

◆行動カウント
30:やいと
28:香穂
27:クロ
26:ヴァ
21:セイリオス

◆開始位置
1.香穂 2-3
2.セイリオス、ヴァ 4-2
3.クロ 3-2
4.やいと3-4



GM: では、やいとどうぞ!
やいと: ……とにかくマイナー移動無しで、メジャーでヴォーティカルショットする!(ころころ)わあお、クリティカルに出目12で、39!
GM: 39はちょっと……クリティカルだしゃ良いだけだよ!(ころころ)出た……けど無理! 抵抗34!
やいと: すっごくいいダイス目……!
香穂: こわっ!
やいと: よし、ダメージにプラーナ2点使います(ころころ)出目5に、プラーナ11で……47!
GM: おおう、魔防-5ですよね(ころころ)13、おおう……まだ、死なない!
クロ: この流れは……!
セイリオス: 正にお膳立ては完璧……!
香穂: これは……えーっと、うわあ! 私の番……でいいのかな。
GM: ですね!
香穂: で、では……マイナーでエネルギーブースター使用、メジャーでブレードアサルト! 全力移動判定ぴゅー(ころころ)えっ……で、出目2で9。三歩……って、アウト……?
GM: 3sqですから、9でギリギリ届きます!
セイリオス: 神はいるもんだ……(笑)
香穂: せ、セフセフ! で、命中が……プラーナ1点使います!
やいと: 「やっちまえ、ちっこいねーちゃん!」
セイリオス: 「この戦いに決着をつけるのは、君だ!」
香穂: (ころころ)クリティカルに出目9! プラーナが6!? 38です!
セイリオス: おおお、クリティカル!
やいと: これはっ……!
GM: 38か……(ころころ)届くわけがない! 19で当たる!
クロ: 「いいかい香穂、夜の来ない日はない! けど、明けない夜もない―――そして、夜明けは今だ!」
GM: 「まだだ……まだ、私の夜は続く!」
香穂: 「……いきます! ……夜は、明けます! 絶対に!」ブースターで攻撃+10、と最後のプラーナ1点!(ころころ)あ、クリティカルに出目4で、天運も乗っけます! プラーナで2点も合わせて69!
セイリオス: ここもかあああ!
クロ: うおおおおおおお! 回った……!
やいと: うおおおおおおおおおおおおおお!!!
GM: うおおおおお!? なんちゅー美味しい場面で天運を!(笑)
クロ: 勇者の素質が、道を切り開いた! かっこよすぎる!
セイリオス: 正に天運……! これがヒーローか!
GM: (ころころ)クリティカル! に、出目11で……防御33!
セイリオス: こっちも回った……!
GM: だが、しかし……69点ダメージとか無理だよ! 24点オーバーキル! 「くっ……カハッ……」と、膝をつく。
やいと: 「ざまぁねーな、ヴァ……ゼお……ヴァ!」
香穂: 香穂の剣がヴァを貫いて……そして……「ヒャッハー!!!」
セイリオス: ちょ!?(笑)
やいと: ちょっ……!(笑)
GM: ヒャッハーかよ!(笑)
香穂: えっ、今なんかそう言わないといけない気がして……血が……!
セイリオス: す、凄いダイナシ感だ!(笑)
やいと: かっこよく決めてヒャッハーで落とすだと(笑)
クロ: 「血は争えない……ねえ」と苦笑(笑)
GM: 「体が、維持出来ない……しかし、最後にッ、お前だけでも!」というわけで、オートアクション、死の間際の呪い発動! これはHP0以下で発動。即座に魔法攻撃を一回行う! なお、この攻撃に対して対象者以外の修正、効果は全て無効となる。まぁ、カバーリングとかは無理だと思ってくだせえ。
香穂: ちょわあああ! プラーナないよ!
クロ: GM、それ割り込めますかぁー!? だってそれ、私が前世で受けたものそのものでしょ? 代わりにこう……無理かなー!
GM: あぁ、なるほど……では、かばう事は無理だが、魔法などの支援は飛ばせる事にしよう。クロだけは、ヴァが最後に呪いを残す事をその身を持って理解していたので、支援が間に合った!
香穂: こ、こーい!
GM: というわけで、ヴァも最後の呪いなので素の魔導、魔攻で攻撃!(ころころ)おや……出目3で18。
やいと: 手が震えてるぜ!
香穂: えっと、でも抵抗低い……!(ころころ)届かないー! 出目8で15!
セイリオス: なんの、生き残れば勝ちだ!
クロ: 一撃で死ぬのだけは防ぐ……!
GM: では、ダメージをば(ころころ)出目7で36点!
クロ: 「この子を、アタシみたいなことには……!」2カウント5MPを代償にプリズムアップ&ヴァニシング! 魔防+14!
やいと: クロかっこいいぞー!
香穂: 14も!「クロちゃん……!」(ころころ)出目4だけど、26……10点もらって、生きてる!
GM: 「く……あ……」ヴァは死ぬ間際に魔力を香穂に向かって飛ばす……が、それはクロの障壁、そして香穂の力により跳ね飛ばされ……。
香穂: 「……夜は、終わりです!」

 勇者が夜の終わりを告げ、魔王はその場に崩れ落ちる。―――永い夜は終わり、朝が来る。


―――Ending01・戦いは終わった:マスターシーン

やいと: 「やった……んだよ、な?」
GM: というわけで、ヴァが崩れ落ち、その頭に戴いていた冠が地面に落ちていく……という光景を見ていた辺りで、不意にやいとは手を引っ張られる感覚を感じる。
やいと: 「ん?」
GM: そして、冠は地面に落ちきる事はなく。片側にやいとの手を引いている魔王ベール=ゼファーの手の中へと収まる。
セイリオス: 「……最初からそれが狙いか」
クロ: あ、あー。
GM: 「フフフ、ご苦労様」
やいと: 「ベル……?」
香穂: あっもう猫じゃなくて、戻ってる?
GM: 戻ってますね。いつもの魔王ベール=ゼファーです。「さぁ、やいと、行くわよ!」
香穂: 「猫じゃなかったの……!? それに、この魔力……!」
GM: そんな香穂の問いかけには答えぬまま、やいとを右手で引っ張りながら、冠を左手に携え、闇の中へと消えていく。
やいと: 「お、おうっ! なんでもいいけど、牛乳だけは忘れんなよ!……ってかちょっと待て、こいつら置いていくのかよ!」
GM: 「大丈夫よ、すぐにあの子達は元の世界に戻るわ」
やいと: 「ホントか? まぁ、おまえがそう言うなら……つーかそれ、何に使う気なんだ?」
GM: 「うふふ、それはお楽しみよ」というわけで、ベール=ゼファー、やいとは退場です。
香穂: 「やいと君ーー! それに猫の人も! 有難う!!」遠くから、香穂の叫び声がギリギリ聞こえたとか聞こえなかったとか。
クロ: 「忙しい子たちだねえ……」こちらはまだ猫のままですね。
セイリオス: 「……やれやれ、あれでも腐っても魔王か。悪だくみだけは得意だな」
GM: とまぁ、そんなわけでヴァ=ゼオリオの姿は掻き消え。残された五人の周囲は歪んでいき……気がつくと森の中にいる。紅い月も無くなっており、そこにはただ、静かな夜の雰囲気が漂っている。
香穂: あっ先生達そろそろ気づくんじゃ?
GM: 先生達はまだ倒れているよ。
セイリオス: 先生達は……ロンギヌスの夢使い呼んで記憶を操作しておきましょう。こういう事後処理のために居る、と言っても過言ではない(笑)
香穂: 「よ、宜しくお願いします……」ちょっとうさんくさげな目で見つつお願いを。
セイリオス: 「なに、人を守るのが我々の本分。当たり前の事をしているだけさ」
香穂: あっちょっとGMいいですか! 剣しまう前に……残留思念とか、そんなようなモノでクロちゃんと再会させたいんですけど。
GM: おー……それは良いですね。んじゃあ、香穂は仕舞おうとした剣から、何か不思議な暖かさが溢れ出すのを感じる。
香穂: 「剣が……何か、懐かしい感じ……」
GM: すると、また空には紅い月が昇る。が、その光からは禍々しい感じはしないね。
香穂: で、ぼわんと……ヒャッハーとその奥さんの姿が後ろ、クロちゃんを見つめる位置に。
GM: さ、三人だよ! もう一人のディフェンダーも居る!(笑)
香穂: あっ居たのか! 居たのか!(笑)
クロ: 全身の毛を逆立てて目を見開きます。「……驚いたね。懐かしい顔ばかり見る夜だ」
セイリオス: 私は、空気読んで席を外してましょう。連絡をするためちょっと電話を……。
やいと: 気が利いている!
GM: 「あぁ……久しぶりだな……」と、ディフェンダーらしい男性がその言葉に応じる。ちなみに、気がつけばクロの体も、元の人間の姿に戻っているね。
香穂: ここで!
クロ: なんと。
GM: 「おーう! 久しぶりだぜまったく! なぁ!」「えぇ、本当に、久しぶりです……」と、残りの二人も続く。
やいと: 今ヒャッハーっぽいのが(笑)
クロ: 「……なんだろうね、たくさん話したいことがあるはずなんだけど。何も浮かんでこないよ」少し潤んだ瞳を隠すように目を伏せます。
香穂: 皆夢で見た顔なので……感覚でなんとなく諸々を察します。でも、黙って見てる。
GM: 「そうですね。でも、言葉にしなくとも気持ちは伝わってくるわ……」女性は、目を伏せ、穏やかな表情を浮かべる。「おう! それにしても、孫の孫の孫の……まぁ、よくわかんねぇが、あの魔王を倒してくれるたぁ、嬉しいこったな!」
クロ: 「……うん、そうだ。本当にそうだね……」何度もうなずいて「まさか会えるとは思えなかった。だからもうそれだけで……」
GM: 女性が一歩前に出て、クロの真正面に立つ。「えぇ、本当に……また出会えるとは。……それに、アナタの呪いも、ようやく解かれた……」一度香穂の方を振り返り、それからもう一度クロの方に顔を向ける。
香穂: おっ。
GM: 「では、ここでアナタに問います……私たちと、一緒に来てくださいますか? それとも……」
クロ: えっ一緒にって、えっ?
GM: といった辺りでシーン終了です。
クロ: うわあ!?
GM: また個別に用意しますんで、その時に返事を伺います。というわけで、個別エンディングへと入ります。


―――Ending02・騎士の魔法使い:セイリオス・ヴィルヘルム・ベッセル

GM: では、まずはPC4。セイリオス・ヴィルへルム・ベッセルのエンディングから。キミは、事件の解決後、アンゼロット宮殿へと報告のために呼び出されていた。
セイリオス: はいさー。
GM: 「まずは、ご苦労様です」
セイリオス: 「はっ、有り難きお言葉」任務自体は成功してるけど、ベル様見逃しちゃったから……なぁ……(笑)
GM: 「そして、次の任務です……理由はわかりますね、セイリオス・ヴィルヘルム・ベッセル」
やいと: ばれてるなぁ……。
GM: 「私は絶対の信頼を寄せていたのです。ですから、どのような事態が起きても素晴らしい活躍をしてくれると信じていたのです、セイリオス・ヴィルヘルム・ベッセル」
セイリオス: 「……分かっております。自分で招いた事態は、自分の手で始末をつけます」す、すごい言葉攻めや!(笑)
やいと: 相変わらずフルネームなんですね……(笑)
香穂: べっちゃんは大活躍だったよー! よー! よー……。
GM: 「そう、それで良いのです。では、そうですね、今すぐ出発というのも酷な話でしょう……こちらで、紅茶の一杯でもいかがでしょうか? セイリオス・ヴィルヘルム・ベッセル」アンゼロットは天使のような笑顔をキミに向ける。
セイリオス: ひ、ひいい!(笑)
やいと: こわい(笑)
セイリオス: 「い、いえ、直ぐにでも発ちます! 発たせてください!」
GM: 「あら……私の紅茶が飲めないと、そう仰るのですか?」
セイリオス: 「いや、そ、そういう訳ではなくてですね……そ、そう!私に流れる騎士の血が、休息を許さないのですよ! 『見え見えの罠と助けを求める人を見落とすな』と我が家に伝わって……あ、いや、そういう意図はありませんが」
香穂: べっちゃん(笑)
GM: 「あぁ、ここまで嫌われているだなんて! ……これも全て、部下の信頼を得ることの出来なかった、私の不徳の致す所! これでは、世界の守護者失格、ですね……」
やいと: 外堀を埋められたぞ……むしろ、外堀を深く掘られたというべきか。逃げ場が……。
セイリオス: 「……」一瞬天を仰いだあと、悟りを得たツラになって言いましょう。「折角ですから、いただかせて……もらいます……!」
GM: では、少し悲しみの表情を浮かべていたアンゼは、顔をあげて。「そうですか! では、こちらへどうぞ」
セイリオス: 「は、ははは……これも、騎士の務めか……!」とほろりと涙を流す。
GM: 「フフフ、最初からそう言えばよかったのですよ、セイリオス・ヴィルヘルム・ベッセル」

 そして、楽しい紅茶の時間は過ぎて行く。今しばらくは、騎士に休息を―――。


―――Ending03・太古の魔王の魔法の冠:遠見やいと

GM: では、続いてPC3。遠見やいとのエンディングです。キミはベルに引っ張られながら、ベルの居城へと戻ってきていた。「フフ、これさえあれば……楽しくなるわね」
やいと: 「結局なんだったんだよ、今回のは……?」
GM: 「これよ、これ」と、冠を指で回しながら楽しそうに微笑む。
やいと: 「その冠か? そんなもん、いまさら……」
GM: 「やいとには分からないかも知れないけど、これには凄い魔力が込められているのよ」
やいと: 「ふーん……猫になってまで手に入れたいくらいのもんなのか」
GM: 「ただ、あの魔王じゃないと力を引き出せないから、ちょっと手伝って貰おうと思ったんだけどね。……そして、私が猫になっていたことはすぐに忘れなさい」
やいと: 「へへっ、忘れねーよ。結構似合ってたぜ」と無邪気に笑っておこう。
GM: 「あれは不可抗力。あの魔王が素直に協力してさえくれれば猫になんてならず……」無邪気に笑うやいとをぎらりと睨み。「……まぁ良いわ、アナタの脳みそならいずれ忘れるでしょう」
やいと: 「あのヴ……なんとかいう魔王じゃねーと? じゃあもうダメなんじゃねーのか?」
GM: 「そう、あの魔王じゃないと引き出せない。その上効果は一時間のみ……だから、あの魔王が効果を発動してる最中に殺すなりなんなりして、奪う必要があったのよ」
やいと: 「……相変わらずこそくだなぁ、ベール=ゼファー……」
GM: 「ふふふ、さーって、まずは何をしようかしら。あ、そうそう、牛乳なら好きに飲んで良いわよ」と、虚空から皿と牛乳を。
香穂: 皿なんだ(笑)
やいと: 「マジで!? いよーっし、猫どものところにも持って行っていいだろ?」皿なのは気にしていない。
GM: 「えぇ、好きになさい」等と、やいととベルが話していると、リオンが部屋に入ってくる。「あの魔王ヴァ=ゼオリオの秘密を暴く力。ベルがなりたがっていたものに、姿を変えてくれたと思うのですけど。どうでしたか?」
香穂: 秘密ってそこかー!
やいと: 「あんたは、えーと……ひみつ侯爵? ……って、なりがたっていた……ん?」
GM: 「ってあら、こんにちは。やいと君、でしたっけ」とリオンは軽く手を振る。そうこうしている間も、ベルはぷるぷると震えながら……。
セイリオス: 猫願望……だと……。
やいと: 「おう! ってか、今の……なあ、おい、ベル……おまえ……」まじまじと……ベル様を見つめます……
GM: 「ち、違うわ! 決して猫になりたいだなんて! ……って言うか、何でアンタがそんな事知ってるのよ! それに、ね、猫の姿になってしまったのはたまたまで……!」
やいと: 「いや、まあ、別に……」と、牛乳と皿を持って歩み去りながら、一言言い残そうかな。
GM: ベルは顔を真っ赤にしながら地団駄を。
やいと: 「別に、いいんじゃねーの? さっきも言ってたけど、似合ってたし。たまにはあんなおまえも、悪かねーよ」とか言っておこう。
GM: 「……早く! 忘れて! ここから出て行きなさい!」今度は、ハッキリと怒りを込め、ベルが叫ぶ。
やいと: 「へへっ、また遊ぼうぜ! 出来れば、猫の姿でな!」と言いながらササッと出て行きます。

 魔王ベール=ゼファーは怒り。魔王リオン=グンタはそれを見て微笑む……。今日も、裏界はそれなりに平和を保っていた。


―――Ending04・約束:クロ

GM: 続いてPC2、クロのエンディングを行くよ!
クロ: む、むむ……よし!
GM: 「私たちと一緒に来てくださいますか? それとも……」
クロ: 「アタシは……」
GM: 昔の仲間の誘いに、クロは悩み……。
クロ: 「……正直、それはとても魅力的な話だと思う」目をつむり、俯いて。「でも、生まれ変わってからの時間も、軽いものじゃなかったし……」
やいと: 八十九年……。
クロ: それから、香穂の姿を脳裏に描いて「見守っていきたい子もいる」
GM: 「そう……ですか」と言ってから、嬉しそうに笑い。「アナタなら、そう言うと思っていました」
クロ: 「せっかく誘ってくれたのに、すまないね。また百年くらいしたら、呼んでおくれよ」とにっこり笑って。踵を返し、三人から離れたのでした……。
GM: 「おう! その体でくたばっちまいそうになったらまた呼びにくるわ! それまで、孫の孫の孫の……とにかく、こいつを頼むぜ!」と、その後ろ姿に叫ぼう。
クロ: ひらひらと背中ごしに手を振って応えましょう。
GM: では、それを合図に三人の姿は、光の粒になって剣へと戻っていく……。

 しばしのお別れです……この子を、頼みますね―――。最後に、猫の姿に戻ったクロの背中に、そんな声が聞こえた。


―――Ending05・しんかんとまほうとわたし:村瀬香穂

GM: では最後、PC1、香穂のエンディングです。あの事件から一週間……破壊された病院等は、セイリオスの協力もあり、気づかれず修復する事が出来ました。
やいと: すごいなアンゼロット工務店……。
GM: そして、平和ないつもの日常に戻っています。
香穂: あんなことがあった後も、朝が来たらいつもどおりの日常が待っているわけですね。
GM: そうですね。そして、キミがいつもどおりに学校に向かっていると、道の途中で院長さんと妙子さんが挨拶をしてくる。「あ、香穂ちゃん、いってらっしゃい。気をつけて行くんだよ!」
香穂: 「あっ先生! 妙子さん! おはようございまーっす! 行ってきます!」手を振り返しながら。
GM: では、二人とも笑顔を浮かべながら手を振って見送ってくれる。そのいつもの笑顔は、一週間前よりも大切なもののように感じられる。
香穂: いつもと変わらない二人に安心しながら、心の中でこう思ってるわけです。……魔法や魔王や、いつも読んでる本から出てきたような世界だったけど、それでもあんな楽しいわけじゃない。苦しい、泣きたいこともいっぱいあったけど……こうした日常を守れるなら、そして、ご先祖様達から受け継いだ思いを繋げていけるなら……ウィザードになるのも悪くない、と。
GM: では、そんな事を思っていると。「あ、香穂ちゃんおはよう。今日は魔法少女シリーズの新刊が出るよ!」と、隠れオタク仲間の友人が挨拶を。
やいと: 新刊ラッシュ(笑)
香穂: 「おはようー! ……しまった忘れてた! ありがとー、帰りは本屋にダッシュする……!」

 以前と変わらず新刊の事を考えながら……しかし、以前と違い、自分のこと、魔法のことを考えながら、香穂は日常へと戻っていくのであった。



―――終幕

挨拶を交わす人々、発売される新刊。
猫は多いが、不思議な猫は街にもういない。
四人の魔法使いに守られた街は、いつも通りの平和な日常が繰り返されていた―――

Night Wizard The2ndEdition
『猫に変わりしモノたち』
紅き月が消えたとしても、猫の集会は開かれる



ナイトウィザード The 2nd Editionは菊池たけし/F.E.A.Rの著作物です。

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